STマイクロエレクトロニクス(以下、ST)は、組み込みAIアプリケーションの試作設計と開発を支援する「STM32 AI Model Zoo」の新モデルならびにプロジェクト・サポートの強化を発表した。
「STM32 AI Model zoo」は、Arm Cortex-Mコアをベースとする32bitマイクロコントローラ「STM32」向けに最適化された、学習済み機械学習モデルのコレクションだ。
今回、ウェアラブル機器、スマート・カメラ、スマート・センサ、セキュリティ及び安全機器、ロボットなどに組み込まれるビジョン・オーディオ・センシング向け学習済みAIモデルのライブラリが、大幅に拡張された。
具体的には、モデル・ファミリの数が30種から60種に倍増したほか、マイコン向け既製モデルの業界最大のライブラリで、140種以上のモデルを利用することが可能だ。
また、TensorFlow Lite、Keras AIフレームワーク、LiteRT、ONNXフォーマットの既存のサポートに加え、新たにPyTorchモデルをネイティブ・サポートする。
なお、このModel Zooは、ST製品に対応する開発ツールを提供する「ST Edge AI Suite」の一部であり、STのハードウェア上におけるAIアルゴリズムの開発と導入のさらなる簡略化と期間短縮に貢献する。
STのエッジAIソリューション担当のグループ・バイスプレジデントであるStephane Henry氏は、「データ・サイエンスを応用して実際に動作するアプリケーションを作成し、組み込みプラットフォーム向けに調整する取り組みには、複雑な技術的課題が伴うため、そのプロセス全体を通じて開発者へのサポートが必要だ。STは、利用可能なモデルの選択肢を広げると同時に、STM32開発者コミュニティがプロジェクトを迅速に開始できるよう、STM32 AI Model Zoo 4.0を用いた導入に至るまでのインフラも強化している。」とコメントしている。
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