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マクニカとaiMotive、データ収集・処理環境から取得したデータをもとにAIが生成したデータを提供するサービスを開始

自動運転システムの開発において、カメラやLiDARなどのセンサーから取得するデータ量は増加の一途を辿っている。

これに伴い、AI学習に不可欠なアノテーション(教師データ作成)作業における工数増大が深刻な課題となっている。特に、現在主流の2Dアノテーションは人手に依存する部分が大きく、コストと時間の両面で開発のボトルネックとなりやすい。

また、システムの品質向上には、悪天候や事故シーンなど、現実の実証実験では取得が困難な「エッジケース」のデータが必要不可欠である。そのため、実走行データとシミュレーションを組み合わせたハイブリッドな検証環境の構築が急務とされていた。

こうした中、株式会社マクニカは、ハンガリーのaiMotive kft.と共同で、自動運転およびADAS(先進運転支援システム)開発に向けたデータ収集・処理環境を構築し、2025年12月11日よりサービス提供を開始した。

同サービスは、aiMotiveのデータ収集パイプラインツール「aiData」を用いたデータ収集・処理環境を構築することで、実証車両のカメラ・LIDARから環境データを取得し、そのデータをもとに自動で4Dアノテーションやデジタルツイン環境を再構築した上で、それらのデータを提供するものだ。

最大の特徴は、実証車両から取得した環境データをもとに、AIが自動で4Dアノテーションを行う点だ。これにより、従来の人手による作業と比較して、高精度かつ高品質な教師データを短期間で用意することが可能となる。

さらに、aiMotiveのデジタルツイン再構築技術「World Extractor」を利用することで、実走行データから任意の場所のデジタルツイン環境(高精度マップ)を数日で構築することができる。

これにより、企業は実際の走行環境をデジタル空間上に再現し、その中で現実には再現が難しい危険なシナリオなどのシミュレーション検証を高精度に行うことが可能となる。

なおマクニカは、同システムを搭載した自動運転開発向け実証車両「macniCAR」(トップ画)を用意しており、これを活用することで、企業は自社で高価な機材を一から揃えることなく、低コストかつスピーディーにデータ収集・処理環境を導入できるとのことだ。

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