従業員数が数万人規模に及ぶ大企業において、人事や総務といったバックオフィス業務への問い合わせ対応は、担当部署にとって大きな業務負荷となっている。
同時に、従業員側も必要な情報を即座に見つけられず、本来の業務時間を圧迫されるという「双方向の非効率」が経営課題として顕在化している。
こうした課題に対し、株式会社日立製作所と株式会社PKSHA Technology(以下、PKSHA)は、2025年12月9日より日立製作所の国内事業所の従業員約2万6,000人を対象に、生成AIを活用した「PKSHA AI ヘルプデスク」のドキュメント検索機能を本格導入したことを発表した。
同取り組みにおいてPKSHAは、自社が開発するAI SaaS「PKSHA AI ヘルプデスク」および、その中核機能である「ドキュメント検索機能」を提供している。
これは、自然言語処理技術を活用し、社内に散在するマニュアルや規定類をAIが直接参照・理解した上で、従業員の質問に対する回答を自動生成するものである。
日立製作所ではこれまでもFAQの自動作成ツールなどを活用してきたが、今回の機能強化により、社内コミュニケーション基盤である「Microsoft Teams」上で、AIエージェントがマニュアルに基づいた即時回答を行うことが可能となった。
これにより、従業員は業務システムごとのマニュアルを探し回ったり、コールセンタへ電話をかけたりする手間が省け、業務の中断時間を最小限に抑えることができるようになったのだという。
日立製作所は、同機能の導入によって、社内問い合わせの「自動回答率」を7割まで引き上げることを目標としている。
また、AIのみで解決できない複雑な質問については、シームレスに担当者へ有人連携を行う仕組みも構築されている。
さらに、その有人対応のログからAIが新たなFAQを自動生成して学習するというサイクルを回すことで、ナレッジの蓄積と回答精度の向上を持続的に実現するとのことだ。

日立製作所は今後、同システムの適用範囲を人事・労務だけでなく採用関連業務まで拡張し、AIエージェントが従業員のあらゆる疑問を一貫してサポートする次世代の業務環境を構築していく方針だ。
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