三井住友建設、街路樹の倒木リスクを判定する「tree AI」の基本システム開発を完了し管理を効率化

近年、老朽化した街路樹による倒木や落枝事故が社会問題化しており、国土交通省の調査によれば、全国で年間平均約5,200本もの倒木が確認されている。

事故を防ぐには定期的な診断が不可欠だが、樹木医などの専門家不足や人件費の高騰により、従来の目視による全数調査体制の維持は限界を迎えつつある。

こうした中、三井住友建設株式会社は、AIを活用した樹木リスク評価システム「tree AI(ツリーアイ)」の基本システム開発を2025年12月17日に完了させたと発表した。

同システムは、スマートフォンやタブレットで撮影した樹木の画像をAIが解析し、倒木や落枝の予兆となるリスクを自動でスクリーニングするものだ。

三井住友建設、街路樹の倒木リスクを判定する「tree AI」の基本システム開発を完了し管理を効率化
AIによるリスク評価画像

今回開発が完了した基本システムでは、樹木の健康状態を示す「樹勢」、腐朽の兆候である「樹皮の状態」および「キノコ」の3項目について評価機能が実装された。

これにより、樹木医などの専門的な知見がない担当者でも利用可能であり、樹木1本当たり数分で評価が完了する。

診断結果は、地図データと連携したデジタル台帳(開発中)へ自動的に反映されるため、現場での点検から報告書作成、管理計画の立案までの一連の業務工数を大幅に削減できる。

なお、同社は、2024年11月に同システムの開発に着手し、茨城県において初期の実証実験を開始していた。

その後、京都府木津川市での調査事業や宮崎県都城市のDXプロジェクトにも選定され、現在は20を超える自治体や民間企業と連携してAIの学習用データを蓄積し、精度の向上を図っているとのことだ。

三井住友建設は今後、評価項目に「開口空洞」や「枯枝」を追加するなどの機能強化を継続するとしている。

事業化のロードマップとしては、まず2026年度にデジタル台帳の先行販売を開始し、続いて2027年度にAIリスク評価システムを含めた製品販売を目指す方針だ。

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