製造業でつかうエコストラクチャ ーシュナイダーエレクトリック デジタルサミットレポート2

シュナイダーエレクトリックのグローバルイベント、デジタルサミットのレポート第二弾は、シュナイダーの持つ、EcoStruxure Machine(エコストラクチャ・マシン)という製造業向けソリューションを利用した事例について、シュナイダーエレクトリックのインダストリ事業マシンソリューションズのバイスプレジデントであるAli Haj Fraj氏が解説した。

機械メーカーの課題には、4つの重要なポイントがある。

・時間の削減
・ノウハウの活用
・生産性の確保
・ダウンタイムの削減

最新のマッキンゼーでの調査によると、テクノロジーを組み合わせてデジタルを活用することで、市場投入までの時間は20%-50%短縮、生産性については、3-5%の向上が行えるという。

つまり、機械メーカーはデジタル化により新しいビジネスチャンスをつかむことができる。

デジタルによってすべての生産性を高めるには、機械のライフサイクル全体を見なければならない。マシンのデザインや設計、コミッショニングや運転、メンテナンス、サービス全体にデジタルを適用することでいろんなメリットを得ることができる。

エコストラクチャー・マシン

シュナイダーエレクトリック エコストラクチャ・マニュファクチャリング

シュナイダーエレクトリックのIoTプラットフォーム「エコストラクチャー」は、パワー、ビル、IT、マシン、プラント、グリッドの6つの分野でサービスを提供している。その中の「エコストラクチャー・マシン」は、産業機械向けのソリューションだ。

エコストラクチャーは、3つの層からなっていて、1層目のデバイスの層では、センサー、サーバー、ドライブ、ロボットなどつながる製品を用意している。

その上で、エッジコントロールと呼ばれる、機械をコントロールする層、そして、クラウド上で動くアプリ、アナリティクス、サービスの層がある。

利用者は、これらを使って、デジタルを使ったサービスが実現できる。

利点としては、次のようなものが機械のライフサイクルを通して得られるのだという。

スマートデザイン

エコストラクチャー・マシンのシミュレーションで「デジタルツイン」を作成し、設計効率を向上。

スマートエンジニアリング

エンジニアリング分析ができることで、人間のミスを最小化。マーケットに出す時間を30%削減できたケースもある。

スマートコミッショニング

Web上の可視化とモバイルアプリによる試運転の簡易化などによりコミッションニングにかかる時間を削減。

スマートオペレーション

OT(Operational Technology)層からIT(Information Technology)層へのシームレスに接続し、包括的なデータ分析をすることで、エネルギー管理とマシンの使用状況を最適化できるものだ。

AVEVAの監視制御システム(SCADA)を活用して、最適化のツールを提供することができる。

サービス・メンテナンスフェーズ

「Augmented Operator Advisor」によるオペレーターのサポートにより、ダウンタイムを20%削減できる。

これはAR(拡張現実)の活用により、作業者が現場のさまざまなデータに、現場で迅速にアクセスできるようにしたものだ。

例えば、生産ラインで不具合が発生した際に、Augmented Operator Advisorのタブレットをそのラインにかざすと、稼働状況やエラーコードをサーバー経由で取り込み、装置や機器に重ねて情報を表示ことができる。

これをタップすればエラーの情報や修理手順などが表示されるので、経験や高いスキルを必要せず、安全で効率的な保守ができるのだ。

マシンアドバイザー

シュナイダーエレクトリック エコストラクチャ・マニュファクチャリング

また、「Machine Advisor(マシンアドバイザー)」というリアルタイムで機器の資産管理や遠隔監視が行えるクラウドサービスにより、新しいサービスや改良が可能になる。Machine Advisorには、「Track」「Monitor」「Fix」という3つの主要機能がある。

「Track」では、装置の設置場所や稼働状況、部品表などさまざまな履歴や文書にアクセスできる。状態が可視化され、どのマシンがどういう状態になるかということがわかるので、メンテナンスサービスを積極的におこなえるのだ。

「Monitor」では、装置の状況やリアルタイムの稼働データ収集と視覚化を行い、分析を行うことができるので、マシンの健康状態とパフォーマンスがわかり、予知保全も可能となる。

「FIX」では、装置に問題がおきても、遠隔で状態が把握でき、問題解決が早くなる。

機械メーカーはマシンアドバイザーにより、リアルタイムで世界中の製造拠点に設置した機械一つ一つに対してリモートアクセスが可能になり、顧客に対して付加価値をつけたサービスや新たなサービスが提供できるようになる。

参考:
シュナイダーエレクトリック

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