ソフトバンクとトヨタが提携、モビリティ・サービスの新会社設立

ソフトバンク株式会社とトヨタ自動車株式会社(以下、トヨタ)はこのほど、モビリティサービスを手がける新会社「MONET Technologies(モネ テクノロジーズ)株式会社」(以下、MONET)を設立し、本年度内をめどに共同事業を開始すると発表した。

なお、同発表にあたり、両社は本日13時30分から共同記者会見を実施。その模様はトヨタの公式Facebookと公式Twitterを通じてライブ中継された。

あらゆるモノがつながるIoT時代、クルマもその一つとなる「コネクテッドカー」の分野が注目を集めている。トヨタはこれまで、「つながるプラットフォーム」として、情報基盤「モビリティサービスプラットフォーム(MSPF)」の構築を進めてきた。

さらに、そうしたつながるしくみと集まってきたデータを活用した、「新たなモビリティサービス」の創出がカギとなっていた。今年の1月に開催されたCESにおいて、「トヨタはモビリティカンパニーへと変革する」と豊田章男社長がスピーチし、その第1弾の戦略として「e-Palette」構想が発表された。

「e-Palette」とは、移動、物流、物販など多目的に活用できるモビリティサービス(MaaS)専用の電気自動車(EV)のことだ。トヨタはその「移動する空間」と車両の安全性を提供するとともに、そのプラットフォーム上で他の企業がさまざまなサービスを開発できるオープンな環境を提供するとしていた。

トヨタは「e-Palette」によるこのサービスを「Autono-MaaS」(※)事業として推進。既にAmazonや、UBERやGrabなどのライドシェア企業が参画していたが、今回、設立されるMONETは、そうしたサードパーティ企業が「e-Palette」によって新たなモビリティサービスをつくるためのプラットフォームを提供する企業である(トップ画像)。

半年ほど前からソフトバンクとトヨタが行っていた、若手社員を中心としたワーキンググループから生まれたアイディアが設立のきっかけだという。

MONETの代表取締役社長 兼 CEOをつとめる、ソフトバンク株式会社 代表取締役 副社長執行役員 兼 CTOの宮川潤一氏は、記者会見で次のように説明した。

「携帯電話によってヒトとヒトがつながる時代から、スマートフォンでヒトとサービスがつながる時代になった。そして今は、IoTによってあらゆるモノのデータを集め、それをAIで解析する『IoT/AIの時代』がきている。

クルマは、ソフトバンクからすると究極のIoTだ。e-Palette構想では、ライドシェアや飲食、医療、ロジスティクス、配車システム、空間提供などのサービスを自動運転の車両を通じて提供する。そのためには基盤となるプラットフォームが必要であり、それを提供するのがMONETだ」(宮川氏)

実際には、規制緩和も待たなければならないとし、2020年までは利用者の需要に合わせてジャスト・イン・タイムに配車が行える「地域連携型オンデマンド交通」や「企業向けシャトルサービス」を、全国の自治体や企業向けに展開。

そして2020年代半ばからは、MONETのプラットフォームを通じて、移動中に料理を作って宅配するサービスや移動中に診察を行う病院送迎サービス、移動型オフィスなどのモビリティサービスを提供していくとした。

宮川氏は、MONETの使命は交通弱者や買物困難者をサポートすること、地域交通の課題の解決、地域活性化だとして、今後は地方自治体と連携し、モデル地区として100地区を選定していくと説明した。

なお、MONETの資本金は20億円で(資本準備金を含む、将来的には100億円まで増資)、株主構成はソフトバンク株式会社:50.25%、トヨタ自動車株式会社:49.75%となっている。

※「Autono-MaaS」とは、Autonomous Vehicle(自動運転車)とMaaS(Mobility-as-a-Serviceモビリティサービス)を融合させた、トヨタによる自動運転車を利用したモビリティサービスを示す造語

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