NEC、リアルタイム学習AI活用の帳票定義不要で文字入力作業を効率化する「NEC AI-OCRサービス」を提供開始

日本電気株式会社(以下、NEC)は、紙面の文字情報を読み取るOCR(Optical Character Reader)にAIを活用した「NEC AI-OCRサービス」を、2019年3月から提供開始すると発表した。また、本年12月より試用環境(※1)が提供される。

現在、働き方改革によりRPA(Robotic Process Automation)が普及し始め、主にバックオフィスなどで扱われる様々な種類の帳票上の文字情報を電子化するニーズが高まっている。従来型のOCRでは、新規の帳票を読み取る場合や、読み取る帳票の種類を変更する場合、事前に読み取り設定を都度作成・変更する必要があり、扱う帳票の種類が多い場合は発生する作業負荷も多くなり課題となっていた。

NECは、約50年間に及ぶ郵便区分機(※2)の開発で培ったレイアウト解析や文字認識の技術とAIを活用したNEC独自の「インタラクティブ学習方式(※3)」により、従来通り帳票データを文字入力するだけで帳票書式(読み取り位置や項目)をリアルタイムに機械学習し、帳票内の文字データを自動で読み取る「NEC AI-OCRサービス」を開発。特徴は以下の通り。

  1. AIの活用で、特別なスキル無しで多種多様な帳票が読み取り可能
    従来型のOCRでは読み取り専用の帳票書式(※4)を用いる必要があるため、定義されていない帳票を読み込むためには、OCR特有の設定ツールを使う必要があり、多くの時間と労力がかかっていた。同製品では、NECが開発した「インタラクティブ学習方式」によって、入力された文字の位置と項目をAIがリアルタイムに自動学習・認識するため、事前の帳票書式の定義が不要となり、文字の入力を行うだけで同一帳票の自動読み取りが可能となる。取引先などで発行された様々な種類の帳票もそのまま効率的に読み取ることができるという。(※5)

    また、個々の端末で学習した帳票書式データは、システム全体で共有できるため、複数の作業者による効率的な入力作業が可能となり、個々の入力作業で学習結果を向上させていくことで、入力作業を継続的に効率化できるという。

  2. データ入力作業時間を大幅に削減可能
    帳票データの文字入力作業を進めることで、AIにより効率的に読み取ることができるため、入力作業時間の効率化が図れる。同製品を使い納品書等のデータ入力業務で効果検証では、一か月あたりの帳票データ入力作業時間を、人が全項目データ入力した場合と比較し、75%効率化した。
  3. RPAソリューション「NEC Software Robot Solution」との連携も可能
    NEC AI-OCRサービスとRPAを組み合わせて効果的に利用することで、納品処理や請求書処理など、従来効率化が難しく手作業で行っていた、予め定義できない複数の帳票書式を取り扱う業務においても効率化を進めることが可能。NECのRPAソリューションと連携することで、例えば、複数書式を取り扱う納品業務では、同サービスで読み取った納品書データを発注システムのデータと突合し、納品処理業務を自動化できるという。

「NEC AI-OCRサービス」の価格は、個別見積になるが、読取項目数20項目の帳票を年間24万枚処理した場合の参考価格で、年間480万円だという。(ハードウェア、導入支援費用は含まれていない。)

※1 試用環境では、「活字英数字のみ」の読み取りとなる。
※2 郵便物に記載されている郵便番号や住所などの文字情報を識別し、仕分けを行う機器。
※3 入力作業者が文字情報を入力する都度AI学習プロセスが働き、学習結果を即時帳票読み込みに利用できる方式。
※4 OCRで読み取るために読み取り基準となる単語や読み取り位置などを定義する書式。
※5 読み取り対象帳票と文字種類:まず「活字英数字」からスタートし、今後「漢字・手書き文字」等の読み取りに順次対応予定。

Previous

STマイクロエレクトロニクス、センサ・フュージョン、音声入力、Bluetooth 5.0メッシュ通信対応のコイン型IoT端末開発ボードを発表

キヤノンITS・亀山電機等4社、ベルトコンベアの予知保全システムのPoC実施

Next