ソフトバンク、5G時代に向けてモバイルIPネットワークで「SRv6」の運用を開始

ソフトバンク株式会社は、モバイルIPネットワークにおいて、第5世代移動通信システム(5G)時代に向けてさまざまな機能を実装する新技術「SRv6(セグメントルーティングIPv6)」を導入した。2019年4月から商用ネットワークでの本格的な運用を開始している。

SRv6は、インターネットプロトコルの次世代規格であるIPv6のネットワーク上で、セグメントルーティングを実現する技術である。

パケットにIPv6アドレス形式のヘッダーを付与し、ヘッダーの内部には、パケットの宛先を示すロケーターフィールド、パケットに適用する機能を示すファンクションフィールドが備わっている。ファンクションフィールドにさまざまな指示や動作を埋め込むことで、ネットワーク上でパケットに適用する処理を柔軟に指定することが可能になる仕組みだ。

これにより、大規模なネットワークで用いられるパケット転送情報を配布するための専用プロトコルや、パケットの道順となるパス情報の管理をネットワーク上から排除することができ、シンプルな設計や運用が可能となる。また、この特長を生かし、広大なIPv6のアドレス空間(128bit)を活用することで、ネットワークのスケールや機能面の拡張性を高めることができる。

この技術は、ネットワーク全体をまるで一つのコンピューターのように扱えるようになることから、「ネットワークプログラミング」と呼ばれ、従来のVPN技術をはじめ、NFVとの組み合わせによるサービスチェイニング(※1)や、5Gネットワークに求められるネットワークスライシング(※2)の実現が可能となる。

SRv6は、ネットワークの入り口でパケットの道順を決定するソースルーティングという特性からSDNとの親和性が高く、トラフィックの種類に応じてパケットの道順や処理優先度の変更を行うことでタイムリーにトラフィックの最適化が可能になるなど、将来的なサービス品質の向上やネットワーク運用の自動化・効率化の実現が期待されている。

※1 NFVなどで提供する各種ネットワーク機能を、必要に応じて柔軟に選択・連携する技術
※2 ネットワークを仮想化してリソースを分割し、用途や目的(高速大容量、低遅延など)に適合したサービスを提供する技術

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