マイクロソフト、AIや複合現実などクラウドからエッジまでをカバーするAzureの最新機能を発表

マイクロソフトは本日、AIやMixed Reality(複合現実)、IoT、ブロックチェーンといった機能を技術者に提供する新しいAzureのサービスと開発者向け技術を発表した。

AIに関しては、以下の新たなAzure AIテクノロジを発表した。

Azure Cognitive Servicesでは、アプリケーションが、見たり、聞いたり、反応したり、翻訳したり、推論したりといったことができる。今回マイクロソフトは、「Decision」と呼ばれる新たなCognitive Servicesのカテゴリーを発表した。これは、より多くの情報を元に効率的な意思決定ができるよう、ユーザーに具体的なレコメンデーションを提供するものだ。

このカテゴリーには、Content Moderatorや、Anomaly Detector(異常検知)、Personalizerという新サービスが含まれる。Personalizerは、強化学習を活用して具体的なレコメンデーションをユーザーに提供し、迅速で情報に基づいた意思決定を支援する。

そして、Azure SearchにAIを導入し、認知検索機能の一般提供を開始する。これにより、Cognitive Servicesのアルゴリズムを適用し、構造化コンテンツと非構造化コンテンツから新たな知見を引き出せるようになる。また、開発者が認知検索から得たAIの知見を保存できる新機能のプレビューも提供される。これにより、Power BIの視覚化や機械学習モデルを活用し、知識豊富なエクスペリエンスが容易に構築できるようになる。

また、Azure Machine Learningにおける新たなイノベーションは、機械学習モデルの構築、トレーニング、展開といったプロセスを簡素化する。MLOps機能とAzure DevOpsを統合することで、エンドツーエンドの機械学習ライフサイクルにおける再現性や監査性、自動化が実現する。

Automated MLの進化と直感的なUIにより、高品質なモデルの開発が容易になる。ビジュアル機械学習インターフェースにより、ドラッグアンドドロップ機能でノーコードでのモデル作成やモデル展開が可能だ。

レイテンシーを極力抑え、費用対効果の高い推測を実現するため、マイクロソフトはFPGA上で稼働するハードウェアアクセラレーションモデルの一般提供を行う。また、NVIDIAおよびIntelチップセット上での高速推論に向けて、NVIDIA TensorRTとIntel nGraphのONNXランタイムサポートも行う。

マイクロソフトは、ハイブリッドクラウドとエッジコンピューティング分野における既存のニーズや新たなニーズに対応する新製品とソリューションも4つ発表した。

1つ目は、エッジコンピューティング領域でのニーズに対応するAzure SQL Database Edgeだ。AIが搭載された同SQLエンジンは、比較的低いコンピューティング要件に最適化され、データストリーミングとデータベース内の機械学習やグラフ機能を組み合わせてエッジにインテリジェンスを提供する。Azure SQL Database Edgeは、SQL Serverとプログラミングの見た目が同じで、開発者は新たなツールや言語を学ばなくてもアプリケーションをエッジに提供できる。

2つ目は、新たなオープンモデリング言語で、シームレスにIoTデバイスをクラウドに接続するIoT Plug and Playだ。これまでは、IoTの展開規模が制限されていたが、IoT Plug and Playにより、迅速に接続可能なパートナー認定デバイスで大規模なエコシステムが構築できる。

3つ目は、HoloLens 2 Developer Editionだ。Mixed Realityの開発で、HoloLens 2 Developer Editionにより、HoloLens 2用のMixed Realityが容易に作成できるようになる。HoloLens 2 Developer Editionは、Mixed Reality開発者のコミュニティがソリューションを利用して、さまざまなデバイスに対してMixed Reality体験を構築し実行できるようにする。

そして4つ目は、HoloLens 2のストリーミングおよびネイティブプラットフォームの統合に向けて、Unreal Engine 4が5月末にサポートされることだ。アーキテクチャや製品設計、製造といったさまざまなソリューションにて、高品質で写実的なレンダリングや、没入型複合現実体験が作成できるようになる。

ブロックチェーンに関して、マイクロソフトは昨年、Azure Blockchain Workbenchを発表した。これは、事前構成されたAzure対応ネットワークでブロックチェーンアプリケーションをモデル化する際、シンプルなUIを開発者に提供し、コンソーシアムブロックチェーンネットワークの形成や管理、ガバナンスを簡素化する。

これにより、企業はワークフローのロジックやアプリケーション開発に集中できるようになる。完全なマネージドコンソーシアムネットワークを展開し、新メンバーの追加や権限設定、ユーザーアプリケーションの認証といった一般的な管理タスクに対するガバナンス機能を提供する。

マイクロソフトは、J.P. MorganのEthereumプラットフォームであるQuorumが、Azure Blockchain Serviceで最初に利用可能になると発表した。これにより、マイクロソフトとJ.P. Morganの顧客は、ブロックチェーンネットワークをクラウド上で展開し管理できるようになる。

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