テクサーが東京建物とシリコンテクノロジーと連携、スマートビルディング実現に向けてZETA通信の有用性を検証

株式会社テクサーでは、これまで、一般的な電波では通信が困難な僻地や島しょ部の傾斜地など、主として自然環境の中でLPWA規格であるZETA通信をビジネスに活用する実験や事業を展開してきた。ZETAとは、ZiFiSense社が提唱しているLPWAの規格で、超狭帯域による多チャンネルでの通信が可能で、メッシュネットワークによる広域での分散アクセスが可能、双方向での低消費電力通信が可能、といった特長を持つ。

このほど、テクサーは、東京建物株式会社、シリコンテクノロジー株式会社と連携し、ZETAによるスマートビルディングの実現に不可欠なIoT機器の無線通信環境構築についての有用性を検証した。

同実証実験では、LPWAのZETA通信を採用。東京建物八重洲ビルの屋上に実験の基地局アンテナを設置し、同ビルから約230m離れた東京建物本社ビル7階に電池駆動の中継器、温湿度センサー、照度センサー、人感センサー(共用スペースの利用状況を遠隔監視するためのセンサー)を設置するというネットワークが組まれた。

2018年12月1日~2019年3月1日までの実証実験期間中、温湿度、照度、人感の各センサーが取得したデータを、ZETA通信によって東京建物本社ビル7階から東京建物八重洲ビル屋上へ伝送し、データをクラウド上のサーバーに自動的に蓄積した。

実証実験の結果、ZETA通信によるデータ伝送率は100%で、パケットロスはなく、各センサーから取得されたデータは漏れなくクラウド上のサーバーに完全に蓄積された。このことから、正確なデータ伝送が必須となるビル管理において、LPWANのZETA通信は極めて高い信頼性を有する通信方式であることが確認された。

ZETA通信を活用したシステムによって、これまで人手に頼らざるを得なかったビル設備機器の点検を遠隔で行うことが可能となり、ビル管理コストの最適化に貢献できる。また、ビルに入居する企業は、オフィス空間の有効活用の検討や温湿度などの環境情報の把握が可能になる。

既に行われた別の実証では、屋上に設置した基地局から、地下階に設置したセンサーまでを、複数の中継器を用いることで安定した監視の実現を確認している。テクサーは今後、屋外でも屋内でも柔軟に通信エリアを拡張できるZETA通信の活用の場をさらに拡大していく方針だ。

なお、東京建物では管理するビルのスマートビルディング化に向けて、IoT機器活用を目的としたZETA通信環境の整備を推進する方針であり、ZETA通信システムを提供するテクサーが全面的に協力する。まず2019年内を目標に、東京の日本橋・八重洲・京橋エリアにおけるZETA通信網の拡大を目指す。

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