ウフル、IoTを活用した「スポーツ観戦における楽しさ・エンゲージメントの見える化」にむけた実証実験を実施

昨今、スポーツ産業を15兆円市場に拡大することが政府目標として掲げられているなか、「スタジアム・アリーナ改革」の議論においても「コストセンターからプロフィットセンターへ」が課題として挙げられている。そのためには、スポーツ観戦体験を変革し、より楽しんでもらう、よりチームを好きになってもらう、よりお金を使ってもよいと思ってもらう、何度でも来たいと思ってもらう体験の創造が欠かせない。

しかし、観客が楽しむなか、チームにエンゲージメントを感じているか、熱狂しているか、再来場期待を持っているかについては把握する手段が限られていた。多くの研究は応用科学によるアプローチによって、対話法や質問紙法による調査がおこなわれてきたが、心理的興奮が大きく影響する主観的なデータの妥当性や信頼性については研究の限界が指摘されていた。

そこで、株式会社ウフルは、テクノロジー活用によるスポーツ事業創発コンソーシアム「Sports-Tech & Business Lab(※)」の活動の一環として、株式会社NTTデータ経営研究所と、追手門学院大学社会学部スポーツ文化コース上林研究室と共同で、IoTを活用したスポーツ観戦における楽しさ・エンゲージメントの見える化に向けた実証実験を実施した。

同実証実験は、Bリーグ所属のプロバスケットボールチーム「アルバルク東京」のホームゲームで、アリーナ観客席に環境調査センサーを設置し、タイムアウトなどを含む試合観戦中の観客の反応データを2018年10月から収集を開始した。

結果、スポーツアリーナという環境とプロスポーツの実際の試合という条件下において、IoTセンサーによる観戦者の状況の調査に成功した。観客席のエリア別の音声データを収集・解析し、各観戦者が接している観戦環境の差を定量的に表すことができた。

また、試合の撮影映像との突合により、観戦環境の変化と試合の状況などとの関係についても分析を行っている。魅力的なゲームシーンやゲーム演出の特定など、スタジアム・アリーナをより魅力的に変貌させていくうえでの第一歩になるという。

今後は、設置するセンサーの種類を増やして、観客の脳波、表情、姿勢、動作といったようなデータの取得対象を拡げていくとともに、センサーで取得した客観データと、インタビュー調査・アンケート調査による主観データの相関を調べるなど、実証研究としての精度を高める予定である。

※ デジタル化時代の次世代スポーツビジネスの創造、地域や異業種と連携したスポーツビジネスエコシステムの構築を目的としてビジネス開発に取り組む産官学連携のスポーツビジネスコンソーシアム。2018年3月に設立して以降、述べ50以上の企業・団体が会員として参加し、会員同士のアセットの共有やテクノロジーを活用したプロジェクトの立ち上げに取り組んでいる。

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