生産効率を上げるための新たな品種を開発
続いて丸尾氏は、葉菜類の養液栽培の今後の可能性について語った。日本の葉菜類の養液栽培技術は世界的に見ても極めて高いという。しかし最大の課題は養液栽培専用の品種がないことだ。
人工光の植物工場では、現在苗を植えてから10日〜2週間程度で100グラムほどの野菜が収穫できる。それを200グラムの収穫にしたり、2日程度早めることができれば経営的に大きなメリットを生むことができる。
そういった環境やシステムは構築されているが、それに合う品種がないのだという。千葉大学では環境制御により環境を変えることで生育を早めることができないかと試行錯誤を繰り返してきたが、それでは限界があったという。
そのため今後は植物工場や養液栽培にマッチした新たなポテンシャルの高い品種を開発することが重要であるとし、千葉大学ではレタスを中心に研究を行っていると語った。
「サラダボウル」という農業法人では、「スプラッシュ」という新たなトマトの品種を独自開発し、独占的に販売しているという。タネの栽培から販売まで全てをサラダボウルで行っているため、生産量をコントロールし過剰生産を避け、価格のコントロールを行うことが可能だ。
このスプラッシュは高糖度処理をしなくとも、8〜9度の糖度を出すことができ、これをプライベートブランドとして販売するというブランディング戦略を行っている。
このように、品種戦略を含めたバリューチェーン全体での戦略が十分な利益を安定的に確保するためには必要だと語った。

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