凸版印刷とAmcorが協業、開封検知機能付きNFCタグ搭載カプセルを活用したワインなどの偽造防止ソリューションを提供

近年、ワインや蒸留酒業界では、模倣品や海賊版の流通は世界的に拡大しており、その内容も多様化している。洋酒市場では、インターネットでの流通も多くなり、高級酒を中心に中身を入れ替えるなどの偽造品も出回っており、店舗や消費者が容易に真贋判定できる仕組みが求められていた。

このような中、凸版印刷株式会社は2002年からRFID事業に参入し、真贋判定向けや物流向けなどICタグ製品を提供してきた。一方、軟包材メーカーAmcor社の子会社であるAmcor Capsules(以下、アムコアカプセルズ)は、ワインなどのボトル上部を覆う金属またはプラスチック製のキャップシールであるカプセル事業を行っている。今回、両社はワインや蒸留酒向け偽造防止ソリューションの提供で協業する。

凸版印刷のICタグ設計力・安定供給力と、アムコアカプセルズのカプセル製造力・販売力を融合し、偽造品・模倣品の抑止、消費者向けの情報提供ツールとして活用できる、開封検知機能付きNFCタグ搭載カプセル「InTact(インタクト)」を開発した。既に2016年冬からフランスのワイナリーで実証実験を実施しており、今回、同協業における強固なサプライチェーンの構築により、本格的に提供を開始する。

「InTact」は、凸版印刷が開発した開封検知機能付きNFCタグと、アムコアカプセルズのカプセルを一体化したワインや蒸留酒向け偽造防止ソリューションだ。

高級感のある飲料向けカプセルは金属製のものが多く、電波を利用して通信するICタグは金属による干渉を受けやすいため、これまで一体化することができなかったが、同ソリューションでは、金属フィルムと非金属フィルムとを組み合わせたアムコアカプセルズの独自構造カプセルを用いることにより、ICタグの通信を阻害しないNFCタグ一体型カプセルを実現した。

また、同ソリューションに用いられるNFCタグは、凸版印刷が独自に設計した、通信用回路とは別に断線を検知する回路を持ったアンテナ構造を採用しているため、カプセルを破いたり天面に穴を開けたりしただけでも開栓を検知し、その履歴をICチップ内に記録する。

通常、ICタグはアンテナ回路が断線すると破損して通信ができなくなるが、検知回路が断線した後もICタグとして機能するICチップを採用している。そのため、流通過程での不正検知の他、消費者が開栓した後にも、NFC対応スマートフォンでNFCタグを読み取ることで、キャンペーンなど消費者向け情報の提供が可能になる。

凸版印刷は、今後も開封検知機能付きNFCタグをはじめとした偽造防止ソリューションを酒類業界に限らず、医療・医薬品や化粧品など高級品のパッケージ向けに拡販していくとした。

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