ルネサス、Arm Cortex-Mを搭載した32ビットマイコンの新ファミリ「RAファミリ」を発表

ルネサス エレクトロニクス株式会社(以下、ルネサス)は、32ビットマイコンの新ファミリとして、Arm Cortex-M搭載の「RAファミリ」を発表した。

RA(Renesas Advanced)ファミリは、性能に加えて、セキュリティやコネクティビティをはじめとしたルネサスの組み込みシステムにおける経験やノウハウを活用した周辺機能IPと、ユースケースに有用なフレキシブル・ソフトウェア・パッケージ(Flexible Software Package)を組み合わせた製品である。

ルネサスのエコシステムとArmのエコシステムが、セキュリティ、セーフティ、コネクティビティ、HMI(Human Machine Interface)などの技術を必要とするIoTアプリケーションの開発を支援し、開発負荷の低減を図る。組み込みエンジニアはRAファミリを使用することにより、IA(インダストリアル・オートメーション)、BA(ビルディング・オートメーション)、メータ、ヘルスケア、家電などに向けたIoTエッジデバイスを開発することが可能である。

また、RAファミリはArmのセキュリティフレームワークであるPSA Certifiedのレベル1の認定を受けている。PSA CertifiedおよびPSA仕様に準拠したリファレンス実装ファームウェアであるTrusted Firmware-M(TF-M)APIに対応しているため、ユーザはIoTのためのセキュアな機器開発を実現できる。

今回発売されるRAファミリは、Arm Cortex-M23コアを搭載した「RA2A1グループ」、Arm Cortex-M4コアを搭載した「RA4M1グループ」、「RA6M1グループ」、「RA6M2グループ」、「RA6M3グループ」の5グループ、32品種展開である。新製品は、端子数が32ピン~176ピン、フラッシュメモリが256KB~2MB、32KB~640KBのSRAM、USB、CAN、およびイーサネットのインタフェースを搭載している。ルネサス、Arm Cortex-Mを搭載した32ビットマイコンの新ファミリ「RAファミリ」を発表
この5グループでは、シンプルなAESのアクセラレータを搭載した製品から、マイコン内に完全隔離された暗号化サブシステムを持つ製品まで、ハードウェアによるセキュリティ機能を提供している。独自のSCEにより、共通鍵暗号および公開鍵暗号、ハッシュ関数、真性乱数生成(TRNG)、そして鍵の生成やマイコン固有鍵のラッピングなど、鍵のハンドリングが可能だ。

また、正しいアクセスプロトコルに従わない場合にはアクセス管理回路がSCEをシャットダウンし、内部の専用RAMを持つことによってプレーンテキストの鍵が他のCPUや周辺バスへ漏えいすることを防ぐ。

ルネサスは今後、デュアルコアのRA8シリーズを発売予定である。合わせて、Cortex-M33コア搭載品や、Bluetooth Low Energy(BLE)/IEEE 802.15.4といったワイヤレスアプリケーション向け製品なども提供予定である。

なお、RAファミリの価格は10,000個一括購入の場合、1個当たり2.50米ドル~7米ドル(税別)である。

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