ディープインサイト、IoT端末側で推論と学習を可能にする組み込み型エッジAI「KAIBER engram」を提供開始

より人間の脳に近い手法で学習・法則化・予測を行うディープラーニングと言われるAIがある。ディープラーニングは、大量のデータを扱うため、小さな端末では行うことができず、AIカメラなどのIoT端末は、端末で収集したデータの分析と予測をクラウドで行っていた。

しかし、クラウドの利用は通信データ量に応じた従量課金制のため、学習や予測を行うにつれてコストが嵩む。そのため、近年では端末にAIを組み込み、事前に学習したデータから予測を行う「エッジAI」が増加している。

ディープインサイト株式会社ではこれまで、エッジAIを手軽に搭載できる開発支援ツール「KAIBER(カイバー)」を提供してきたが、さらなる通信コスト削減や、安定した性能のIoT端末の開発支援を目的に、端末内でディープラーニング(推論と学習両方)を行える組み込み型エッジAI「KAIBER engram(カイバー エングラム)」を本日より提供開始した。

「KAIBER engram」は、「KAIBER」で培ったAI開発技術を活用して、予測機能のみの利用しかできなかった端末に、深層学習機能を組み込む事を可能にした。これまでのエッジAIでは、工場固有の振動や個々の機械の経年劣化など端末の環境変化への対応に合わせて、大量データの再学習をクラウド上で行う必要があった。

「KAIBER engram」は、現場で収集したデータをクラウド上に送り再学習することなく、端末内でリアルタイムに自律学習する事ができる。また、データを社内に留めることや、通信環境に左右されずに利用することができる。加えて、クラウドとの通信コストを削減できるため、高いセキュリティ性を持ち、リアルタイムでの学習を安定して行える低コストのIoT端末を開発する環境が実現する。

また、低消費電力のIoTゲートウェイや産業機械に容易に移植でき効率的に動作する。ユニークな演算ロジックのプラグイン構造で、新しいAIチップへも柔軟に対応し、GPUを搭載しないエッジデバイスでもセンサーデータ等のリアルタイム学習が可能だ。異常検知や熟練者しか扱えない複雑な設定等の推奨機能などを簡単に組み込める環境を作り、ものづくり企業のAI応用力を強力に貢献する。

「KAIBER engram」のライセンス料金は、20万円からだ。

なお、同社では、三菱UFJキャピタル株式会社が運営するファンドから1億円の第三者割当を行い、同エッジAIの開発体制を強化し、さらなる機能拡充を行う。

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