ミスミが提案する、部品調達のデジタル革命「meviy」 ―ミスミグループ本社 吉田光伸氏インタビュー

「ノウハウ」がつまった独自アルゴリズム

吉田: meviyには、主に3つのテクノロジー(特許取得済み)が使われています。「独自開発のAI形状認識エンジン」、「価格計算アルゴリズム」、「デジタルマニュファクチュアリングシステム」です。

たとえば、価格計算アルゴリズムについては、同じ部品でも北海道と鹿児島では価格も納期もばらばらです。同じ加工メーカーでも忙しいときとそうでないときで、価格と納期は変動します。これではお客様は困ってしまいます。しかし、meviyを基盤にすることで、いつでも同じ価格で、しかもお客様にとっても満足していただける価格設定ができます。これは我々ミスミがカタログで3,000万点の値付けを行っているノウハウが活きています。

小泉: なるほど。価格が都度変動しないのは、お客様からするとかなり嬉しいですよね。

吉田: ええ。さらに、meviyではたとえカスタマイズ品でも、一度型番を発行すれば固有の製品として登録されますから、次に同じ製品を仕入れたい場合には、型番だけで注文できるのです。これもミスミらしいポイントです。

ミスミが提案する、部品調達のデジタル革命「meviy」 ――ミスミグループ本社 吉田光伸氏インタビュー
2016年のリリース以降、サービスの拡充と急成長をつづけるmeviy

吉田: meviyでは、金型部品、ラピッドプロトタイピング、FAメカニカル部品(板金部品・切削プレート)のサービスを展開しています。2019年4月に基本的なラインナップが完成しましたが、その後も素材領域は拡大しています。

おかげさまで、meviyは2016年の立ち上げ以降、急速に成長しています。顧客数は35,000人を突破、設計データのアップロード点数は250万点以上、リピート率は8割です。売上は2017年から15倍に拡大しています。今後は弊社の事業の中核をになう分野にしていこうとしています。

事例も増えました。お客様の声としては、「部品調達の待ち時間が2週間から3日になった」、「同じ期間で設計のサイクルを2、3倍多く回せるようになった」、「残業が減り、早く家に帰って家族の顔が見られるようになった」など様々な声をいただいています。

小泉: 嬉しい声ですね。

吉田: 2020年4月からは、働き方改革法における残業時間の「罰則付き上限」が中小企業にも適用が開始されます。現状は残業を減らそうという声がけだけで、具体的なソリューションは示されていません。meviyを活用することで時間を大幅に短縮でき残業を削減できたというお客様の声も多くいただいています。この観点からも、製造業の働き方改革にも貢献できるのではないかと考えています。

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