DNP、AIを活用して審査・受付業務の効率化を実現する業務知識活用プラットフォームを提供開始

国内の労働人口の減少などを背景として、多くの企業が「働き方改革」を推進するなかで、従業員一人あたりの労働生産性の向上や社内の専門家や熟練者に依存しないビジネススキルの平準化などが大きな課題になっている。

そのような中、大日本印刷株式会社(以下、DNP)は、企業が持つ業務文書を自然言語処理AI(※1)を用いて知識グラフ(※2)化し、これを活用することで保険会社や金融機関等の加入申込審査や広告の校正・校閲、社内ナレッジの横断的な検索・分析などを可能にする「DNP業務知識活用プラットフォーム」を5月に提供開始する。

同プラットフォームは、DNPがBPO(Business Process Outsourcing)サービスを通じて培った業務プロセスの分析ノウハウと文字画像処理・自然言語処理によって、企業のさまざまな情報を業務知識として活用する技術を基に開発された。詳しい特長は以下の通り。

  1. さまざまな業務に活用可能な「知識グラフ」を構築
  2. 知識グラフは、さまざまな言葉や概念の関係性をグラフ構造で表現したもので、横断的な検索や柔軟な質問応答、事象がルールに合致しているかの審査を実現する。DNPは大規模オープンデータから汎用的に利用できる知識グラフをあらかじめ作成し、特定業務用に個別に作られる専用知識グラフと連携することで、様々な業務に活用できる環境を構築する。

  3. 自然言語処理技術を用いたAIによる解析
  4. 知識活用エンジンに含まれる自然言語処理AIにより、対象業務の文書の内容をAIが解析して知識グラフを生成し、適切な業務知識を導き出すことができる。これにより、曖昧な問い合わせにも回答できるほか、業務経験の浅い担当者でも専門知識が必要な業務を行うことができ、社員のビジネススキルの平準化を期待できる。

  5. 業界・業種の特徴に適した知識グラフの構築やプラットフォームの活用を推進
  6. DNPは、テキスト・音声・映像など企業のさまざまな形式のデータを管理し、個々の要件に合わせて編集・加工する業務を実施してきた。これらのノウハウを活かし、多様で形式の異なる情報から知識グラフを構築するサービスを提供する。また、企業のプロモーションや申込書等の受付、コンタクトセンター等の業務を代行するBPOサービスの強みを基に、業界・業種の特徴に適した知識グラフを構築し企業の業務自動化を支援する。

これにより、業務経験の浅い担当者でも専門的な業務知識を容易に導き出すことができ、業務効率向上と社員のビジネススキル平準化を実現する。

今後DNPは、保険会社や金融機関等の加入申込の審査業務、コンタクトセンター等の顧客対応などの業務、社内外の情報検索・分析の支援などへ同プラットフォームを提供していき、2023年度までに関連サービスも含めて30億円の売上を目指す。

なお、同プラットフォームの価格は950万円(年間定額制)である。


※1 自然言語処理AI:人が日常的に使っている言葉(自然言語)をコンピュータに処理させる一連の技術。
※2 知識グラフ:情報技術の標準化を推進するために設立された団体であるW3C(World Wide Web Consortium)が策定したコンピュータが機械処理で意味を扱うための書式により、情報を主語・目的語・述語の関係で表現する方法。

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