日立、企業のグローバルIoTビジネスの展開を支援するサブスクリプション型IoT活用サービスを提供開始

近年、あらゆるモノがネットワークにつながるIoT技術の進展により、蓄積されるデータ量は加速度的に増加しており、それらのデータの利活用による新規ビジネスの創出や社会課題の解決への機運が高まっている。中でも、自動車や産業機械などの製品や設備をグローバルに出荷する企業においては、各地域における稼働状況を収集してそれらのデータの利活用を通じて、運用・保守業務の効率改善や新規サービスの立案といった新たな価値創出が期待されている。

一方、各地域で稼働する製品や設備からデータを収集して利活用するには、地域ごとの通信回線の調査・契約からIoTデバイスの管理、データ収集・蓄積、利活用のためのシステム基盤の構築やその運用といったさまざま準備が、各国の地域事情や法令などに即して必要となる。また、そのシステム基盤には加速度的に伸長するデバイス数やデータ量にも対応できる拡張性が求められるなど、グローバル環境下でのIoTデータの分析・利活用に際して高い障壁となっている。

株式会社日立製作所(以下、日立)は、企業のグローバルIoTビジネスの展開を支援するIoT活用サービス「Hitachi Global Data Integration」を体系化し、6月30日から販売を開始する。なお、同サービスは、Lumadaソリューションを導入できる「Lumada Solution Hub」より提供される。

同サービスは、IoT技術を活用しグローバルでの事業展開を見据える企業向けに、通信回線の準備や回線管理のほか、データの収集・蓄積、利活用のためのシステム環境の提供とその運用といった、モノからデータを収集し利活用する一連の基盤機能をサブスクリプション型のサービス形態で提供するものである。具体的には、以下の3つのサービスで構成されている。

回線接続サービス

回線接続サービスでは、顧客が利用を検討する国の通信回線を通信事業者の協力のもと一括提供し、回線接続・管理を行う。従来、世界各国でIoTの活用にあたり通信回線を利用するには、国や地域ごとに通信事業者を調査・契約し、個々の通信事業者の備える接続インターフェースに応じてシステムを構築することが必要であり、その工数と作業負荷が課題となっていた。

回線接続サービスでは、あらかじめ通信事業者向けのAPIを備えており、国や地域を越えた一元的な回線の制御・管理を速やかに実現する。例えば、同サービスから海外に出荷された製品や設備のSIM回線の開通・停止や通信状態の管理を可能とするなど、回線接続・管理に要する負荷を軽減する。

データ収集・蓄積サービス

膨大な機器や増え続けるデータ量に柔軟に対応できる、拡張性高いデータの収集・蓄積のためのシステム基盤を、クラウド型サービスで提供する。同サービスでは、分散処理を実行できるフレームワーク「Hitachi Application Framework/Event Driven Computing」を活用し、取り扱うデータ量の増減に応じて処理スループットを増減させてデータ収集・蓄積を効率的に行う。

また、データ収集・蓄積サービスは外部連携APIを提供し、さまざまな顧客の可視化や分析のための各種アプリケーションや社内システムなどとのデータ連携が可能だ。

データ利活用ソリューション

データ利活用ソリューションでは、位置追跡や稼働監視、アラート管理など収集データの利活用において汎用的にニーズの高いものを標準機能として提供する。海外に出荷済みの製品や設備の位置情報を地図データとマッピングし、地域ごとの圧力や温度などの機器の稼働状態をまとめて一覧表示・グラフ化するほか、異常を検知してアラートを表示して迅速な保守対応を支援するなど、データ利活用に必要なシステム環境を標準機能として提供する。

これらのサービスは、回線管理から利活用までの一連のシステム環境を提供できるため、手軽なPoCの環境立ち上げやIoTを活用した事業検討を支援する。

グローバル環境下でのデータの利活用のための仕組みを、初期費用を抑えて手軽にスモールスタートできるサービスメニューとして一括提供することで、製品や設備をグローバルに出荷する製造業をはじめ、さまざまな産業分野においてグローバル市場でのIoT技術の活用によるさらなる事業強化を支援する。

また、サブスクリプション型のサービス提供形態により、初期費用を抑え、IoT技術の活用に必要となるシステム基盤の開発・運用コストや負荷を軽減する。

同サービスの適用例として、輸送機器を扱う製造業においては、グローバル各地域で稼働する輸送機器のデータを同サービスを用いてリアルタイムに取得する。これにより、各地域の稼働データの一括管理を実現し、稼働状況の見える化により保全計画の検討などを効率化する。なお、国内利用のみの場合、データの収集・蓄積・利活用を支援するシステム環境を一括提供可能だ。
日立、企業のグローバルIoTビジネスの展開を支援するサブスクリプション型IoT活用サービスを提供開始
また、常時稼働が必須となる産業機器においては、装置の部品における振動や回転数などのデータを取得し、異常値のトレンドを分析する。これにより、異常の有無など故障リスクを事前に検知し、ダウンタイムを低減する。
日立、企業のグローバルIoTビジネスの展開を支援するサブスクリプション型IoT活用サービスを提供開始
なお、同サービスの初期費用は500,000円(税抜)で、月額396,000円(税抜)である。

Previous

ウェザーニューズ、AIを用いた電力需要予測システムを開発

マクニカ、AIを活用して店舗の混雑状況を可視化するソリューション「AWL BOX Mini」を販売開始

Next