株式会社東陽テクニカは、自動車挙動計測カンパニーである米国 EZ Metrology 社の太陽光や振動に強い、自動車ホイール/エンジン挙動計測システム「EZ Motion2」を 2016 年4月1日より販売する。
近年、車両の挙動制御技術は高度化、複雑化しており、ホイールおよびエンジンの挙動を多次元かつ高精度に計測する必要性が高まっている。従来のホイールの挙動測定装置では、測定対象に重さのあるセンサーを直接取り付けることで負荷を与えてしまい、正確な挙動計測が難しく、さらに、悪路における計測では、振動ノイズの影響を受けやすい、ということが問題になっていたという。
また、車両の燃費向上を目的としたエンジンのダウンサイジング化によりエンジンルームが狭くなり、最適な空間を確保するためのエンジン挙動測定も重要になっている。今回同社が販売する、自動車ホイール/エンジン挙動計測システム「EZ Motion2」は、ステレオカメラとパッシブターゲットを使用した非接触方式で、ホイールならびにエンジンの挙動計測をおこなう。
非接触で計測できるため、走行中のホイールやエンジンに影響を与えることなく、理想的な計測が可能になる。また、従来の非接触方式 3次元挙動測定器と比べても、カメラを車体近くに設置できるため振動により強く、さらに、外乱光ノイズ除去フィルタを装備、カメラ方式で問題になりやすい太陽光の影響を最小限に抑え、正確にホイールおよびエンジンの挙動を計測する。
【主な特長】
・ 高精度測定 : 変位 ±0.07 ㎜
・ 高速サンプリング: 500Hz
・ 外乱光ノイズ除去フィルタ(太陽光対策)
・ 暗所向け内蔵光源(曇り空対策)
・ 周囲振動のキャンセル機能
<ホイール測定セットアップ> <エンジン測定セットアップ>
【製品データ】
製品名: 自動車ホイール/エンジン挙動計測システム「EZ Motion2」
標準価格: 2,500 万円(税別)~
販売目標: 初年度 5,000 万円、 次年度 1 億円
販売開始: 2016 年 4 月 1 日
EZ Metrology 社の自動車ホイール/エンジン挙動計測システム「EZ Motion2」とともに、自動車の走行耐久ならびに衝突試験で使用する、RTK-GPS※1 を搭載した無人自動運転ロボットも販売している。近年、自動車の安全性向上のため、悪路耐久試験などの長時間で過酷な実走運転が不可欠になってきているが、テストドライバーでは実施が難しいことが課題になっている。本製品はテストコースにおいて、ハンドル・ブレーキ・アクセル・クラッチ・ギア用ロボットを使い、メーカーや車種を問わず、全ての自動車を完全自動、半自動、遠隔操作で、定義された軌跡および速度にて走行する。GPS 制御 実車走行試験用ロボット「NaviControl」により、高再現性かつ安全な実車走行試験を提案する。
【NaviControl の高精度&高再現性】
・ RTK-GPS (位置検出精度±2cm) 方式で位置制御精度:±5cm
・ 速度制御精度:±0.5km/h
【製品データ】
製品名: GPS 制御 実車走行試験用ロボット「NaviControl」
標準価格: 5,000 万円(税別)~
※1 RTK-GPS:Real Time Kinematic GPS は、2 点の GPS 受信アンテナを使い地上に固定した基準点側で誤差を求め、それを移動局側に通知し高精度化する方式。この方式の位置精度は 2cm。
【関連リンク】
・東陽テクニカ
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