NEC、AI・生体認証技術などを組み合わせスーパーシティに必要な機能を提供するクラウドサービス「NEC都市OS」を発売

少子高齢化による人口減少、インフラの老朽化や激甚災害の増加など様々な地域課題に直面する中で、先進技術の活用により未来都市の実現を目指すスーパーシティ・スマートシティの取り組みが広がっている。また、この取り組みの加速を目指す「スーパーシティ構想」は、2020年5月に国家戦略特別区域法の改正法案(スーパーシティ法案)が成立し、現在、政府によるスーパーシティ型国家戦略特別区域の選定などが進んでいる。

地域の課題は観光、医療福祉、防災など複数の分野にまたがることが多く、課題を解決するためには、分野間において横断的なサービス・データの流通を可能にする「都市OS」の整備が必要となる。

日本電気株式会社(以下、NEC)は、観光、医療福祉、防災など複数分野にわたる行政サービスの効率化を目的に、データの利活用及び連携を実現するクラウドサービス「NEC都市OS」について、全国の自治体向けに販売活動を開始した。

NEC都市OSには、内閣府が推進するスーパーシティ構想の実現に向けて、これまで提供してきたFIWARE(※)をベースとしたデータ利活用基盤機能の他に、今回新たにスーパーシティ・スマートシティの先端的サービスに共通的に必要となる機能として、パーソナルデータ利活用基盤機能、AIを活用したデータ分析、生体認証を活用した個人認証、ID連携管理機能等を搭載している。
NEC、AI・生体認証技術などを組み合わせスーパーシティに必要な機能を提供するクラウドサービス「NEC都市OS」を発売
共通機能はAPIを通じて容易かつシームレスに利用することができ、先端的サービスの開発コストを低減し、短期間で実証・実装することが可能となる。開発コスト等、参画のためのハードルが下がり、地場企業をはじめとした地方創生や新たな価値創出に取り組もうとする官民のステークホルダーの積極的な参画を促し、スーパーシティ・スマートシティの立上げや発展に必要なパートナーエコシステムの形成を支援する。

また、クラウド型によるサービス提供により、各自治体のスーパーシティ・スマートシティ展開計画に応じた段階的な導入が可能だ。加えて、マルチクラウドに対応しており、地域間連携、共同運営など地域の特性やニーズに合わせたシステムを容易かつ低コストで利用できる。これらにより、高い拡張性と柔軟性を実現し、継続的なスーパーシティ・スマートシティの運営を確実にサポートする。

さらに、個人同意管理等に対応しており、個人から目的別事前同意を取得することで要配慮個人情報を含むパーソナルデータを扱うことの出来るパーソナルデータ利活用基盤機能を搭載している。これらはそれぞれ、スーパーシティ構想のデータ連携基盤に必要とされるデータの分散管理・API公開等の技術基準に準拠している。

AIを活用したデータ分析機能は、NEC the WISEのAI技術群の中からスーパーシティ・スマートシティに適した機能を適用可能だ。認証機能では、顔認証をはじめとするNECの生体認証「Bio-IDiom」による個人認証を利用できる。ID管理では、NEC Smart ConnectivityのIDコネクトサービスにより、複数の先端的サービスのIDを統合してユーザの利便性を上げることができる。

今後NECは、同サービスを2021年度下期から順次提供予定としており、2025年度までに200都市への提供をめざしている。

※ FIWARE(Future Internet WARE(次世代インターネット基盤ソフトウェア)):FI-PPPが次世代インターネット技術における欧州の競争力強化と、社会・公共分野のスマートアプリケーション開発を支援するために、開発した基盤ソフトウェア。FIWAREの仕様はオープンかつロイヤルティフリーで、オープンソースソフトウェアによるリファレンス実装と、オープンAPIを持つ。FIWAREが実装するオープンAPIは、「NGSI」のコンテキスト管理に係るインタフェース「NGSI-9/10」で、データ流通やデータモデルなどの仕組みを標準化したベンダーニュートラルな仕様であり、既存の各種IoT基盤と並立して業種を超えたデータの相互利活用を促すもの。