SOMPOリスクとマクニカ、AIを活用したフォークリフト運転診断サービスを提供開始

近年、労災事故は減少し、フォークリフトの死傷事故も減少しているものの、2020年度の死亡事故は逆に前年よ155%も増えている。また、フォークリフトはトラックや乗用車に次いで事故率が高く、ドライブレコーダーを搭載するフォークリフトが増加している。

ドライブレコーダーで撮影した映像を分析することにより、フォークリフトのドライバーに対して安全運転指導が可能だが、とくにフォークリフトを多用する物流業界等においては、多くの企業で人手不足が深刻な状況であることから、長時間に及ぶ映像分析まで手が回らない等の理由により、ドライバーの安全運転指導に十分活用できていない。

このような課題を有する企業に対し、SOMPOリスクマネジメント株式会社(以下、SOMPOリスク)では、従来から「人による映像分析」を伴うフォークリフト運転診断サービスを提供してきたが、映像分析に長時間を要することから、アウトプットの提供までに多大な労力とコストを必要としていた。

このほど、SOMPOリスクと株式会社マクニカは協業し、フォークリフトの運転映像をAIにより解析することに成功した。これを活かし、SOMPOリスクは新たなフォークリフト運転診断サービスを開始した。

今回、マクニカのAI専門家組織「AI Research & Innovation Hub」のAIライブラリを活用することで、ドライブレコーダーの映像をAIで解析、97%以上の精度で危険運転映像の検出に成功した。加えて、SOMPOリスクの既存コンサルティングのデジタルによる解析、短時間によるアウトプットの提供、コストの低減を実現化した。

フォークリフト運転診断の流れとしては、まずSOMPOリスクからフォークリフト用ドライブレコーダー(データテック製:最大5台)を1週間貸し出し、取得した映像をAIで解析し、急発進、急加速、急旋回などの危険運転データを抽出する。そして、診断結果をレポートに取りまとめ、提供する。主な対象は物流企業、製造業の物流部門、フォークリフトを使用している企業としている。
SOMPOリスクとマクニカ、AIを活用したフォークリフト運転診断サービスを提供開始
今回提供を開始したフォークリフト運転診断は、ドライバーの危険運転特性を把握でき、課題の重点的な対応により運転資質の向上が図れる。また、AIによる映像解析により、これまで2ヵ月要していたアウトプットの提供が最短3日で提供可能になった。さらに、リアルな現場の状況および運転状況の把握のため、危険運転映像とデータを提供する。

同サービスの活用により、貨物損害額、事故件数ともに50%以上の削減効果の実例があるという。また、これらの特長により、フォークリフトドライバーの運転資質の向上を図り、企業の貨物事故、労災事故に起因する危険運転の早期発見、事故の防止に貢献する。

なお、同サービスの価格は1台37.5万円(税抜)~、2台目以降は1台あたり30万円(税抜)、データテック製ドライブレコーダー既装着車の場合は1台当たり30万円(税抜)となっている。期間は1週間程度としている。

今後、同サービスの受注目標として年間50台、1,875万円の受注を目指す。

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