エクサウィザーズとNTTデータ、AIと医療情報プラットフォーム「千年カルテ」を利用したデータ活用サービスの共同開発に合意

医療情報プラットフォーム「千年カルテ」は、電子カルテ、レセプト情報、DPCデータなどの医療情報を、施設、地域を超え国レベルで統合したプラットフォームである。これら実際の患者の医療リアルワールドデータ(※)を活用することで、疾患の発生と患者の既往歴や検査結果との関係性や、医薬品の使用による安全性・有効性の分析が可能となり、製薬企業における新薬の研究開発や、医療機関における患者への個別化医療の提供に役立つ可能性があるとされている。

しかし、膨大な症例数や項目数を有するデータの解析に基づく患者一人ひとりへの最適な診断・治療選択を支援するサービスの実現や、電子カルテに含まれる治療効果に関する情報の抽出や評価など構造化や標準化がなされていない医療情報の利活用には、AI(機械学習・深層学習・自然言語処理)などの先端技術を取り入れていく必要があると考えられている。

株式会社エクサウィザーズと株式会社NTTデータは、AIと千年カルテを利用した、医療リアルワールドデータの活用サービスを共同開発することに合意した。2022年内をめどに順次サービスを提供する予定としている。

同開発では、千年カルテデータを活用した治療実態の理解、疾患の発症や重症化リスクの予測とその要因探索などに利用できるAIを活用した新規サービスの開発を行う。

また、製薬企業をはじめとした顧客に対し、連携した情報発信に取り組み、千年カルテデータ利活用において必要な機能やデータの扱い方を明確化するほか、文章で入力されている診療記録の情報や今後拡充予定の診療画像情報など、データベース上での取り扱いや整理が難しい情報について、有効な利活用を行うためのAI技術の開発・検証に取り組む。
エクサウィザーズとNTTデータ、AIと医療情報プラットフォーム「千年カルテ」を利用したデータ活用サービスの共同開発に合意
現在、両社で適用分野を検討中だが、例えば製薬業界においては、革新的な医薬品の研究開発や育薬に貢献する疾患・治療実態や治療効果に関する分析、医療機関においては、一人ひとりの患者個別に最適化した医療の提供に貢献する、疾患の早期発見や診断を支援する分析などでの活用が考えられている。

同開発において、エクサウィザーズは新規サービスの共同開発におけるAIモデルやソフトウェアの開発、および医療リアルワールドデータの整備における「AI×医療」の専門性の提供を行い、NTTデータは次世代医療基盤法に基づく匿名加工医療情報およびNTTデータが保有するAI技術情報の提供や、医療のデータ整備に関する技術ノウハウの蓄積(データ構造化・標準化など)、サービス提供に伴う周辺業務およびシステム改修などの導入や運用の支援を実施する。

※ 医療リアルワールドデータ:日常の臨床の中で得られる医療データ。