富士通、食品卸売業界向けの「Fujitsu買掛照合AIサービス」を提供開始

食品卸売業界では、多数の取引先と膨大な数の取引データをやり取りしている。その取引データは取引先ごとに異なり標準化されていないため、伝票番号などの一意な情報で結び付けられない場合がある。

そのため、手作業での照合による人的ミスの解消や買掛照合スタッフの心理的負担の軽減が求められている。

そうした中、富士通株式会社は、2019年より三菱食品株式会社と複雑な商習慣や明細照合ルールに基づく買掛照合スタッフの暗黙知を抽出し、過去の照合実績データを学習することで「Fujitsu買掛照合AIサービス」を開発。2020年からパイロット運用を実施してきた。

その結果、三菱食品において、手作業で行っていた買掛照合業務が約800時間の工数削減を実現した。

そして2022年12月1日より、食品卸売業界における買掛金の照合業務をクラウドで効率化するSaaS型AIサービス「Fujitsu買掛照合AIサービス」を提供開始することを発表した。

「Fujitsu買掛照合AIサービス」は、取引先から受領する請求電子データと、自社が持つ買掛電子データを照合する買掛照合業務において、AIが過去の照合実績データを学習し、自動で照合結果を提示する。

利用されているAIは自然言語処理技術を用いており、商品名や届先名を識別し、漢字とカタカナ、正式名称と略称といった違いや、同一商品が取引先と異なる名称で登録された場合も認識することができる。

富士通、食品卸売業界向けの「Fujitsu買掛照合AIサービス」を提供開始
自然言語処理技術の詳細を表した図

また、複数のAIモデルとロジックを組み合わせたAIハイブリッドモデルで疎結合を実現していることで、どのような過程を経て取引先請求電子データと自社買掛電子データを照合しているのかといった説明性の担保や、精度が下がった場合に照合過程のどこに問題があるのかといった原因調査をすることができる。(トップ画参照)

さらに、富士通によるサービス提供に加えて、先行導入している三菱食品と連携し、買掛照合スタッフによるQ&A対応などの導入サポートが実施される。

今後は富士通は、「Fujitsu買掛照合AIサービス」を順次他の財務経理業務や業界へと展開する予定だ。

プレスリリース提供:富士通

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