経済産業省、ウェアラブルコンピュータなど注目分野の特許出願技術動向調査の結果を公表

特許庁は、日本が目指すべき研究開発の方向性を示すため、ウェアラブルコンピュータ、自動車用予防安全技術、衛星測位システム等の社会的に注目を集めている技術分野を中心に20の技術テーマを選定し、特許出願技術動向調査を実施した。

特許庁では、市場創出に関する技術分野、国の政策として推進すべき技術分野を中心に、今後の進展が予想される技術テーマを選定し、特許出願技術動向調査を実施している。

 

調査結果の概要(一部抜粋)

ウェアラブルコンピュータ

  • 腕時計型のウェアラブルコンピュータは、今後市場が大きく伸びると予測されている注目分野であり、米国が先行しているが、近年、各国が出願を増加させており、日本も出願を急増(2013 年は前年比約3倍)させている状況。
  • 日本が比較的注力している腕時計型の小型軽量化技術は、各国の出願が未だ少なく、腕時計型で先行する米国さえも、網羅的な特許網を構築できていない可能性がある。
    • ファッション性やブランド性が重視される腕時計型は、デザインの自由度向上に資する小型軽量化が重要であるため、日本は引き続き腕時計型の小型軽量化の研究開発を強化すべき。

自動車用予防安全技術

  • 車両自身が自動制動等を行うことで事故を予防する自動車予防安全技術について、日本は、自国はもちろん海外各国へも積極的に出願しており、カメラや車間距離を測定するミリ波レーダ等の、車両から視認できる範囲を認知する技術では海外と比較し、圧倒的に多く出願している。
  • 一方、車両と歩行者等を繋ぐ通信技術等の車両から視認できない範囲を認知する通信技術についてはドイツが日本よりも多く特許出願をしている状況。
    • 車両と歩行者間の事故を防ぐという観点では、車両から視認できない歩行者の存在を認知できる通信技術等のIoT関連技術が重要となる可能性があり、日本の企業においても、こうしたIoT関連技術について必要な特許権を確保しておく必要がある。

衛星測位システム

  • 衛星測位システムは、衛星から送信される信号を利用して、物の位置や移動速度、方向、姿勢等を算出するものであり、代表的なシステムとしてGPSがある。
  • 応用産業別の市場では携帯電話(53.2%)や自動車(38.0%)による利用が市場の大部分(91.2%)を占めており、携帯電話等の受信機側の「省電力化技術」において、日本は出願件数、出願比率ともにトップであり、活発に出願をしている。
    • 今後は日本が優位性を有する受信機側の「省電力化技術」を活用することで、携帯電話のみならず、派生製品として、ウェアラブル機器としてのスポーツ機器や、高齢者等の見守り機器等への応用が期待される。

 

調査結果の活用

過年度の特許出願技術動向調査の結果は、内閣府の戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)における推進委員会、文部科学省のナノテクノロジー・材料科学技術委員会等で活用されている。

平成27年度の特許出願技術動向調査の結果についても、各府省庁の産業政策・科学技術政策の策定、企業や大学等の研究開発戦略策定に資する調査結果を積極的に情報発信していく予定だという。

※平成27年度調査実施テーマ一覧
<通常型テーマ> <中国特化型テーマ(中国への出願を中心に読み込む調査)>
  • 情報セキュリティ技術
  • 航空機・宇宙機器関連技術
  • パワーレーザ
  • 衛星測位システム
  • 冷陰極型電子源
  • 自動車用予防安全技術
  • 鉄道管制システム
  • ナノファイバー
  • 核酸医薬
  • ウェアラブルコンピュータ
  • 電気化学キャパシタ
  • 香料関連技術
  • GTL(Gas to Liquids)関連技術
  • 液晶表示素子
  • ターニングセンタ及びマシニングセンタ
  • 風力発電
  • ディスプレイ用ガラスの製造技術
  • 塗料
  • ワイヤハーネス
  • 情報端末の筐体
  • ユーザインターフェイス

 

【関連リンク】
経済産業省
特許庁(Japan Patent office)
特許出願技術動向調査等報告書

Previous

Noomの世界4500万DLのヘルスケアアプリ「Noom」、AIと専門のコーチによる新プログラムをリリース

ドコモ・ヘルスケア、従業員の健康増進のための法人向けソリューションサービス「WM(わたしムーヴ) for business」の本格提供を開始

Next