イタンジ、不動産の成約価格を推定する人工知能を開発、ディープラーニング技術で94%の予測精度を達成

ネット不動産サービスを運営するイタンジ株式会社は、不動産の成約価格を推定する人工知能を開発した。

ディープラーニング技術を用いることで94%の予測精度を達成している。

また、2015年7月8日に人工知能を活用した第一号プロジェクトとして、不動産投資家向けサービス「VALUE」( https://value.heyazine.com/ )の提供を開始した。

 

【ディープラーニングによって94%の価格予測精度を達成】

ディープラーニングとは、人間の脳神経細胞の動きをモデル化した、自ら学習し答えを予測する人工知能の分野において注目されている技術だ。イタンジは、日本で初めてディープラーニングを活用して不動産の成約価格を推定する人工知能を開発した。

従来、不動産価格の推定は、統計的手法であるヘドニック・アプローチを用いたものが多く、価格予測モデルの説明力を示す決定係数は0.8~0.9程度の水準だった。

この度開発された人工知能は、過去25年間の東京都内における不動産取引情報と、金利や公示地価などのマクロデータを、ディープラーニング技術を用いて学習することで、決定係数は0.94、実際の成約価格との誤差は±5%が35%、±10%以内が64%となる、高い予測精度を実現した。

 

【第一号プロジェクトとして不動産投資家向けの物件情報配信サービスを開始】

イタンジは、人工知能を活用して不動産の価格や需給状況の分析や予測を行っていく。

今回は第一号プロジェクトとして、不動産投資家向け物件情報配信サービス「VALUE」を提供する。

「VALUE」は、市場に流通した物件の価格解析を行い、相場価格から乖離した裁定取引の可能性がある物件を抽出し、登録ユーザーに物件情報を配信するサービス。

利用者は、バリュー投資、転売益を狙った国内外の不動産投資家を想定している。

利用料は月額5,000円(税込)。

リリースに先だって提供した「VALUEβ版」は2ヵ月間で約100名のテストユーザーに利用された。テストユーザーに対するアンケート調査によると、ユーザーの90%が「VALUE」が投資判断に役立つと回答、80%が実際に購入したい物件があったと回答している。

また、日本語、英語、中国語で配信したところ、登録者のうち9割が日本語、1割が中国語での配信を希望した。

2014年の海外投資家による日本の不動産取得額は1兆円近くと、円安を背景に海外マネーの存在感が増している。

「VALUE」は、海外投資家にとって入手が困難であった物件情報や適性価格の情報を提供して、海外投資家の意思決定を支援することで、インバウンド投資の需要も取り込んでいく。

 

【イタンジ株式会社 代表取締役CEO 伊藤 嘉盛より】

~価格の透明化を促し不動産市場の活性化を狙う~
日本の全住宅流通量に占める既存住宅の流通シェアは約14.7%(2013年)。欧米諸国と比べ6分の1程度と依然、低い水準にあります。日本政府は不動産市場を活性化すべく中古住宅流通・リフォーム市場を現在の倍の20兆円まで増やす計画を掲げています。

さらに、日本の不動産市場の透明度は26位と経済の成熟性や市場規模からみると低い水準にあります。特に、売買価格、成約賃料、新築着工戸数など、取引に 関する情報が他国と比べて不足していることが市場の透明性を下げる要因となっています。売買事例、成約賃料、公示地価、金利動向など、物件の個別情報と各種マクロデータを反映した高精度な価格情報を人工知能で算出し、市場参加者に提供することで、取引の意思決定に役立つことを期待しています。

将来的には、価格算定対象を汎用的に拡充できるディープラーニング技術の強みを生かして、アジア圏の不動産情報を扱い、日本と同じように市場の透明性が低いアジア圏の不動産市場の活性化に貢献していきたいと考えています。

 

【会社概要】

会社名 : イタンジ株式会社 ( http://itandi.co.jp/ )
所在地 : 東京都港区麻布十番3-6-2 NS麻布十番ビル 7F
代表者 : 代表取締役CEO 伊藤 嘉盛
設立  : 2012年6月
資本金 : 3.2億円 (資本準備金含む)
免許番号: 東京都知事(1)第97017号
事業内容:
不動産の賃貸仲介サービス「ヘヤジンプライム」の運営
不動産ポータルサイト「ヘヤジン」の運営
総合賃貸管理システム「ヘヤジンコネクト」の運営
不動産業務におけるIT活用コンサルティング

無料メルマガ会員に登録しませんか?

膨大な記事を効率よくチェック!

IoTNEWSは、毎日10-20本の新着ニュースを公開しております。 また、デジタル社会に必要な視点を養う、DIGITIDEという特集コンテンツも毎日投稿しております。

そこで、週一回配信される、無料のメールマガジン会員になっていただくと、記事一覧やオリジナルコンテンツの情報が取得可能となります。

  • DXに関する最新ニュース
  • 曜日代わりのデジタル社会の潮流を知る『DIGITIDE』
  • 実践を重要視する方に聞く、インタビュー記事
  • 業務改革に必要なDX手法などDXノウハウ

など、多岐にわたるテーマが配信されております。

また、無料メルマガ会員になると、会員限定のコンテンツも読むことができます。

無料メールから、気になるテーマの記事だけをピックアップして読んでいただけます。 ぜひ、無料のメールマガジンを購読して、貴社の取り組みに役立ててください。

無料メルマガ会員登録