NVIDIA、自律走行車向けの最新SOC「Parker」を発表

NVIDIAは、次世代の自律走行車の能力を強化する、最新のモバイル・プロセッサParkerを発表した。自動運転車やデジタル・コクピットなど、自動車用アプリケーションに適した理想的なプロセッサだという。

このプラットフォームは、2基のParkerプロセッサおよび2基のPascalアーキテクチャ・ベースのGPUを利用し、ディープラーニングのアプリケーションの能力を強化する。現在、80を超える自動車メーカー、ティア1サプライヤー、大学の研究センターが、同社のDRIVE PX 2システムを利用し、自律走行車を開発しているという。この中には、XC90 SUVにDRIVE PX 2システムを搭載し、路上走行試験を来年計画しているボルボ社も含まれる。

Parkerは、クラストップのパフォーマンスとエネルギー効率を実現し、その機能には、ディープラーニング、より緊密な設計統合のためのハードウェア・レベルの仮想化、信頼できる故障検出およびエラー処理のためのハードウェア・ベースのセイフティ・エンジン、自動車機能統合のための機能豊富な入出力ポートなどが挙げられます。

Parkerは、パフォーマンスに優れ、電力効率のよいPascal GPUアーキテクチャとNVIDIAの次世代のDenver CPUアーキテクチャを中心に構築されており、ディープラーニング・ベースの自動運転AIコクピット・システムに対し、最高1.5テラフロップスのパフォーマンスを可能にする。

Parkerは、他のモバイル・プロセッサ(※)よりも50%から100%高い、マルチコアCPUのパフォーマンスを提供。これは、2基の次世代64ビットDenver CPUコア(Denver 2.0)と4基の64ビットARM Cortex A57 CPUの組み合わせから構成されるCPUアーキテクチャによる。これらすべてが、完全に統合された異種のマルチプロセッサ構成の中で連携して機能している。

Denver 2.0 CPUは、ARM v8インストラクション・セットをサポートする7ウェイ・スーパースカラ・プロセッサであり、動的なコード最適化アルゴリズムと、より優れた電力効率のため、さらなる低消費電力のリテンション・ステートを実装している。この2つのDenverコアとCortex A57のCPUコンプレックスは、専用のコヒーレント・インターコネクト・ファブリックにより内部接続されている。

Parkerに搭載された新しい256コアのPascal GPUは、自律運転機能向けの高度なディープラーニング推論アルゴリズムの実行に必要なパフォーマンスを提供。また、コクピットの計器表示や車載インフォテインメント・パネルなど、複数の高解像度ディスプレイを駆動する、強力なグラフィックス・パフォーマンスおよび機能を提供するという。

クラウドでPascalベースのスーパーコンピュータと協調して動作する、Parkerベースの自動運転車は、より新しいアルゴリズムや情報によってたえず更新され、自動運転の正確性と安全性を向上させることができるという。 Parkerには、最大8台の仮想マシンをサポートするハードウェア対応の仮想化が含まれている。仮想化により、自動車メーカーは、1つのParkerベースのDRIVE PX 2システムを使用し、車載インフォテインメント・システム、デジタル計器クラスタ、ドライバ支援システムなど、同時に複数のシステムをホスティングできる。

さらに、Parkerはスケーラブルなアーキテクチャでもある。自動車メーカーは、高度に効率的なシステム向けに単一のユニットを利用できる。つまり、2つのParkerチップと2つのPascalディスクリートGPUコアを利用するNVIDIA DRIVE PX 2など、そのユニットをより複雑な設計に統合できるという。

実際、DRIVE PX 2は、1秒あたり24兆回のかつてないディープラーニング演算を実現し、最も複雑なディープラーニング・ベースの推論アルゴリズムを実行している。このようなシステムは、あらゆる種類の運転環境で安全に誘導するため、自動運転車に必要なスーパーコンピュータ・レベルのパフォーマンスを実現するという。

NVIDIA、自律走行車向けの最新SOC「Parker」を発表

自動車市場のニーズに対処するため、Parkerは、最新の自動車内の多数の電子コントロール・ユニットに接続するデュアルCAN(コントローラ・エリア・ネットワーク)インターフェイスなどの機能や、オーディオ・ストリームやビデオ・ストリームを転送するギガビット・イーサネットを備えている。ISO 26262への準拠は、ハードウェアに実装された多くの安全機能により達成された。信頼性の高い故障の検出および処理用の専用デュアル・ロックステップ・プロセッサを含むセイフティ・エンジンはその一例だ。

Parkerは、ビデオ・ストリームのデコードとエンコードの両方を、最高4Kの解像度、毎秒60フレームでサポートするよう設計されている。これにより、自動車メーカーは、より高い解像度の車載カメラを正確な物体検出のために利用でき、4Kディスプレイ・パネルを車内のエンターテインメント体験充実のために利用できるという。

※Parker開発プラットフォームおよび競合するモバイル・プロセッサ・ベースのデバイスで測定されたSpecINT2K-Rateパフォーマンスに基づく。

【関連リンク】
エヌビディア(NVIDIA)

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