来店客の顔情報から年齢や性別を推定し「男性・32歳」といった文字情報に置き換えて、サーバー上に蓄積。購買者層だけでなく、購入に至らなかった来店客へ次回のアプローチにつながる施策を打ち立てる。
顔認証技術を利用したソリューションを提供する、LYKAON株式会社は、来店客の年齢や性別を推定・集積する顔認証来店顧客分析マーケティングシステム「LYKAON(リカオン)」を2015年7月1日よりリリースした、と発表した。
■プライバシーにも配慮した、次世代型の顔認証とデータ分析
この度リリースした「LYKAON」は、最新鋭の顔認証技術を顧客分析に応用した次世代のマーケティングシステム。顔認識機能を活用し、すべての来店客を対象に年齢、性別の推定情報を時間毎に収集することが可能となった。
システムが顔情報から年齢や性別を推定し、「男性・32歳」といった情報のみを集める。プライバシーに関わる個人情報を取得しないため、店舗も安心して導入できる仕組みになっているという。
実際の利用シーンでは、店舗の出入口などにカメラを設置し、来店時の顔を常時映像として捉えることで顔情報を検知。高度な解析技術によって推定年齢・性別を判別、判定結果のみ収集。来店客の属性を調べるために、従来配置していた調査員のような人的コストは必要なく、店舗の顧客満足に役立つ、すべての来店顧客分析データを顔認識によって全自動で収集する。
収集された来店者の情報はサーバー上に保管され、システム内で自動的に時間帯別、日別、月間別にグラフ化される。また、それらのデータはCSV形式でも出力できるため、既存の分析システムへのインポートも容易だ。複数の支店を管理する本部でも来店顧客分析データを管理・分析し、戦略に役立てることが可能。
■「なぜ購入しなかったのか?」潜在的な顧客をトレースする
来店顧客分析マーケティングシステム「LYKAON」は、顔認識という技術を活用することで、従来とは一線を画した顧客分析システムとしてリリースされた。
これまで顧客分析から得られたデータの活用は、購買した顧客情報を集積してマーケティングに応用することでした。たとえば、一日に100名の来客がある店舗でも、商品の購入者やサービスの利用者が20名なら、残りの80名は「来店者数」にカウントされるのみだった。
レジスターを通じて20名の客層を集めることは可能ですが、買い物をしなかった80名の把握は困難で、打ち出したイベントやキャンペーンがどのような結果を生んだのか? 効果の分析はできない。
これまで非購買者に対して、次回のアプローチにつなげるマーケティング施策を打ち立てるのは難しいのが現状だった。
買い物をした顧客に対しては、次回以降の対策が取れるが、来店だけの顧客には対処できない。そのような問題を解決することができる、としている。
従来の顧客分析システムでは困難な非購買層も含めた、すべての来店者の情報取得・分析を行うことで、店舗側、来店者、ともに負担をかけることなく顧客満足につなげるための情報取得が可能だ。
また、継続して来店顧客分析データの取得を積み上げることで、顧客層の変化や地域の特性を掴むこともできる、としている。
▼顔認証来店顧客分析マーケティングシステム「LYKAON」:http://www.analysis-lykaon.com/
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