NTTデータ、工場設備の稼働音の可視化を行い設備故障を事前に検知するソリューションの提供を開始

株式会社NTTデータは、IoT技術を用いて設備機器の稼動音を可視化することで、異常検知・予防保全を支援する異音検知ソリューションを、2016年11月より提供開始する。

本ソリューションは、NTTグループの異常音検知技術を活用し、工場等にある設備機器の稼動音をリアルタイムで収集・解析することで、設備機器の異常の検知や故障の予兆となる稼動音の変化を検知するソリューションである。これにより、大きな故障につながる前の対応を促し、機器の適切な予防保全に貢献する。

背景

これまで、工場生産現場における生産設備機器やインフラ設備機器の保全・点検は、特定のベテラン技術者の勘や経験に頼ってきた。しかし、少子高齢化による労働人口の減少やベテラン技術者の大量退職で、保全・点検業務の維持が困難になることが予想される。このような状況から、これまで属人化されていた保全業務に対して、ITを活用したノウハウの継承、保全業務の効率化・高度化の進展に期待が高まっているという。

一方、NTTデータでは、ベテラン技術者からの保全に関するヒアリングと設備機器のメンテナンス履歴から、「稼動音」と「故障」に相関関係があることに着目してきた。そこで、NTTメディアインテリジェンス研究所(以下:NTT研究所)の異常音検知技術(特許出願中)を利用し、設備機器の稼動音特性を可視化・解析することにより、適切な保全作業の実施、設備機器の故障頻度の削減・稼動率の向上に貢献するソリューションの検討・構築を進めてきた結果、一定の効果を確認できたことから、2016年11月より本ソリューションの提供を開始する。

概要

本ソリューションは、NTT研究所の異常音検知技術を用いてNTTデータが開発した「稼動音解析システム」により、工場等の生産設備機器やインフラ設備機器の稼動音の解析を行い、適切な保全作業の実施、設備機器の故障頻度の削減・稼動率の向上に貢献するものだ。設備機器に設置したマイクからリアルタイムで稼動音を収集し、環境音や雑音を除去した上で、異音の発生を可視化する。これにより、これまでベテラン技術者の耳で判断していた異音を、客観性に基づいて判別し、メンテナンス・予防保全を行うことが可能となる。

特長

1.これまでに検知したことがない異音を高い精度で検出

正常時の稼動音を事前に覚えさせるだけで、正常稼動音と実際に取得した稼動音の乖離度合いを判定する、機械稼動音に特化した高精度な異常音検知技術が採用されている。この異常音検知技術は、NTTグループのAI「corevo™(コレボ)」を構成する技術の一つである。

2.騒音環境下でも対象機器の異音を判別

周辺騒音の抑制が可能であり、騒音が多い工場等の現場でも適用することができる。

3.オンライン遠隔監視の実現

リアルタイム解析処理にてタイムリーな異音検知ができるため、大きな故障につながる前に速やかな対応を実施することが可能。監視対象の稼動音データをクラウドに集約することで、複数拠点に設置された多数の設備機器の状況を遠隔から一元監視することもできる。

4.イニシャルコストを抑えた導入を実現

ソフトウエアによる音響解析を実現しているため、市販の汎用機器(マイク+PC)があれば高価な音響解析専用機を用意することなく運用可能となり、マイクを設置できる環境であれば機器を問わず対応できるため、既存の設備機器にも導入が可能。

今後について

今後NTTデータは、機器の「稼動音データ」に加えて、「保全ログデータ」や「稼動ログデータ」も取得し、機能を強化していく予定だ。また、3つのデータを組み合わせてデータ分析を行い、AIなどの技術と組み合わせることで、より精度の高い予防保全が可能となるIoTソリューションを実現していくとしている。またその実現のためにも異音検知ソリューションを活用したIoT実証実験をユーザーと共同で実施が予定されている。

【関連リンク】NTTデータ(NTT DATA)

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