NTTコミュニケーションズ、IoT推進室を新設

 NTTコミュニケーションズ株式会社(略称:NTT Com)は、グローバルに展開するネットワーク・クラウド・データセンターなどを活用したセキュアなIoTソリューションを提供し、企業のお客さまの効果的なIoT活用を通して生産性向上や新たなビジネス展開に貢献するため、2015年8月1日に「IoT推進室」を新設した。

1. 背景
 現在、企業のビジネスモデルや産業構造を変化させるICTの潮流としてIoT(*1)が注目されている。例えば製造業においては、製造・販売する機器などに取り付けられた各種センサーからの情報をもとに、ソフトウェアによる分析を行い、機器の予防保全サービスや顧客の利益拡大のためのコンサルティングサービスを提供するといった新たなビジネスの取組みが始まっている。
 NTT Comは、実証実験などを通じて進めてきたこれまでのIoTへの取組みを活かし、企業がグローバル・セキュアなIoT環境を容易に活用できるIoTソリューションを強化するため、IoT推進室を設置した。本推進室では、IoTソリューションに向けたサービスの開発と共に、アプリケーションプラットフォーム(*2)事業者やデバイス事業者などのパートナー企業との連携も進めていくとしている。

2. NTT ComのIoTソリューションの特長
(1) グローバルに展開するネットワーク・クラウド・データセンターに加え、IoTデバイスから収集したデータの蓄積・可視化・分析等を行うアプリケーションプラットフォームなどを、複数のパートナーとの連携により、ワンストップで提供する。
(2) IoTソリューションを安全に利用するための、クラウドやデータセンターに直結したセキュアなネットワークを低価格でグローバルに提供。
(3) 世界130拠点以上に展開するデータセンター(クラウド拠点含む)から、データ格納場所を選択可能であり、EUデータ保護指令などの各国規制に対応可能。
(4) IoTソリューションにおけるデータ活用を容易にする、遠隔データセンター間での大容量通信サービスを提供予定。

3. IoTに係るNTT Comの主な取組み
(1) 建設作業員の着用するウェアラブルセンサ「hitoe」から取得する心拍数などの生体情報をモニター/解析し、建設現場の安全性確保を目指すシステムの実証実験を、2015年4月より株式会社大林組と実施

(2) 伊藤忠商事株式会社・NTTファシリティーズと連携し、インドネシアの広大な工業団地にモバイルネットワークおよび電力線通信技術で接続されたLED街路灯を設置し、時間帯により細かく光量を調整する調光制御をセンター側で行うことで消費電力量削減を行う商用プロジェクトを推進

(3) 電力の利用状況から、一人暮らしの高齢者など活動状況を判断し、離れて暮らす家族の生活を見守ることができるサービス「おげんきりずむ(仮称)」のフィールドトライアルを、2015年8月より医療法人社団 博友会 金沢西病院と共同で開始

(4) 工場・ビルなどの生産性向上、保全業務効率化をセキュアに実現できる環境「Industry4.1J」を目指し、現場とクラウド間の通信頻度・速度・量が現在設置されているネットワーク機器で実際に対応できるのかなど、生産現場の効率化に必要な各種技術要件を確認する実証実験を、2015年3月より任意団体Virtual Engineering Communityと実施

(5) IoTの発展的概念であるWebとモノの連携(WoT:Web of Things)を技術開発の段階から積極的に推進。サンプルコード(ロボット操作など)をオープンソースとして公開すると共に、標準化団体(W3C)での標準化活動を実施

(*1) IoT(Internet of Things):センサー技術やワイヤレス通信技術の進化に加え、ビッグデータ解析やAI/人工知能技術の進展を背景に、世の中に存在する様々なモノに通信機能を持たせネットワークに接続することで、そのモノを通した高度な自動認識や自動制御、遠隔計測などを行う仕組み

(*2) アプリケーションプラットフォーム:IoTデバイスからのデータ収集/蓄積/可視化を行い、情報表示等を行うポータルやアプリケーションと連携するためのAPIを提供するプラットフォーム

【関連リンク】
NTTコミュニケーションズ株式会社

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