深圳ハッカー集団を支援する米国企業 -Maker Faire 2016 深圳 [海外動向]

10月22日から24日まで、柴火創客空間(CHAIHUO MAKER SPACE)が主催した5回目となる深圳メイカーフェアは、深圳の海上世界で行われた。

深圳は、シャープを買収したことでも知られる、台湾Foxconnの工場があり、iPhone4までの製造工場があったことでも有名な地域だ。このエリアは、「珠江デルタ」と呼ばれ、コンピュータや家電、自動車など様々なものを一気通貫に製造することができる。なかでも、ファーウェイや、シャオミ、レノボ、ZTEといった、中国有名メーカーの拠点ともなっているため、多くの外資系企業の生産拠点ともなっているため、世界的に注目を集めているといえる。

今年の深圳メイカーフェアは「ハッカー展示会」「Zaoトーク」「ハッカー公演」「ハッカーワークショップ」の4つのパートで行われ、新しい技術、物作りツール、などのたくさんの領域をカバーしたものだった。

合計6万人が、今回のメイカーフェアに参加した。基調講演が開かれた「Zaoトーク」では、インテル、マイクロソフト、クアルコムといった米国企業が登壇した。彼らは自社が研究開発した製品や、サービスとプラットフォームを通じて、ハッカーの開発コストを低減することができ、効率的にアイデアを実現することができるという講演を行った。

深圳で早くから創立していたハッカー組織として、「柴火創客空間」は、オープンソースのハードウェアを設計と生産を行うサービスができる。これは、ハードウエア開発会社Seeed Studioの創始者である、潘昊(ハンコウ)氏が共同創立していることでも有名だ。中国の李克強首相は潘昊氏に対して、「ハッカー空間には無限な創意があり、十分に創業的、革新的な活力を展示している」と述べた。今回のZaoトークは、そんな潘昊氏からの開会の挨拶でスタートした。

深圳ハッカー組織、柴火空間は深圳でMaker Faireを行う
ハードウエア開発会社Seeed Studioの創始者である、潘昊(ハンコウ)氏

潘昊は2008年にSeeed Studioを創立し、その年8月にはネット販売を始め、ハッカー向けサービスのウェブサイトを立ち上げた。

Seeed Studioは早くから立ち上がった、オープンソースハードウエアの開発会社の中の一つであり、規模においては、僅かに世界の最大のオープンソースハードウエア会社であるSparkfunに劣る。

直近の取引先は主に国外であり、国内市場は20%程度だ。Seeed StudioはGoogle、マイクロソフト、MIT、 NASA、Makezineなど、著名な企業と一緒に、新しいメディアや、組み込みプラットフォーム、IoT、スマートホーム、スマートデバイスなどの領域で、製品を協力して生み出している。

インテル 中国協力革新業務部 ゼネラルマネージャー 李徳勝氏 講演

深圳ハッカー組織、柴火空間は深圳でMaker Faireを行う

最初登場のスピーカーはインテルの中国協力革新業務部、ゼネラルマネージャー李徳勝氏だ。

ハッカーに向けて創立したインテルのプラットフォームと、去年4月に深圳で正式に起動した「ハッカー組織創立アクセラレーター」の計画を紹介した。

現在、インテルは投資の増加しており、IoTの技術サポートとスマートデバイス製造を重視しているということだ。

これまで、インテルは中国の8つの都市で13のハッカー組織を作っている。同時に、60余りのハッカー組織と協同し、数千個のプロジェクトを生み出した。

そして、インテルはチップ産業、戦略的投資とハッカー組織加速の3つ方面で中国企業と共通して革新的な未来を実現するというのだ。

「インテルはスマートハードウェア、ロボット、ビッグデータと人工知能という分野におけるプロジェクトに注目している。産業価値、社会価値及び消費価値を見積った上で、ハードウェア製品と技術サポートを利用しながら、ハッカーが自分自身のクリエイティブ製品を実現するための力になりたい。より大きいな成長の舞台をハッカーに提供すると共に、インテルはブランド宣伝のための、ロードショーとサミットといったイベンドを開催する予定だ。産業において、サプライチェーンの構築と、インテルと連合を図る。販売に関しては、グローバル販路またはネットプラットホームを提供し、さらに投資の面でも、他の連携パートナーと共に投資を行う。」と、李徳勝氏は述べた。

マイクロソフト 中国開発・プラットフォーム協力事業部 技術顧問指導者 嚴飛氏 講演

マイクロソフト 中国開発体験及びプラットフォーム協力事業部 技術顧問指導者 嚴飛氏
マイクロソフト 中国開発体験及びプラットフォーム協力事業部 技術顧問指導者 嚴飛氏

マイクロソフトの中国開発及びプラットフォーム事業部で、技術顧問指導者を務めている嚴飛(ゲンヒ)氏は、マイクロソフトが人工知能、ホログラフィックプラットフォームなどの技術分野を通じて、ハッカー及び開発者にサポート行うということを紹介した。

「人工知能はこれから10年間の成長を導くエンジンです。マイクロソフトはクラウドの優位性を利用して、人工知能分野において、業界先端のスマートな解決案を提供しています」と嚴飛氏は述べた。マイクロソフトは顔認識技術とホログラフィックプラットフォームを展示して、生産力と業務流れを再現し、スマートクラウドプラットホームを構築しているということだ。

Makerfair Microsoft
顔認識して、一番近いイヌの画像を出すというデモ

そして、顔認識の技術をより直観的に説明するため、嚴飛氏は人顔と一番似ている犬の顔をマッチングするゲームを紹介した。観客の顔を認識すると一番似ているの犬の写真が出てくるというものだ。

深圳ハッカー組織、柴火空間は深圳でMaker Faireを行う

Makerfair Microsoft
ホロレンズを使って保守サービスを行う様子

さらに、ホログラフィック3D映像技術も紹介した。ホロレンズを頭に付けて、バーチャルな世界とリアルの世界をあわせて、いろんな修理作業ができる。

クアルコム グローバル製品マーケティング責任者 Mike Roberts氏 講演

クアルコムのグローバル製品マーケティング責任者であるMike Roberts氏も、IoTの革新の加速を主旨とする講演行った。

Roberts氏は主としてDragonboard 410cというハードウェアについて紹介した。クレジットカードの大きさで、優れた演算機能を備え、マルチメディアとも両立でき、さらにWIFI、Bluetooth、GPS機能がある多機能なハードウェアだ。その他、Linux、Android、Windows10などのオペレーティングシステムでも使用でき、他の多様な機能も備えるという。たった75ドルで手に入れられるこのハードウェアはハッカーに技術サポートを提供しているということだ。

深圳ハッカー組織、柴火空間は深圳でMaker Faireを行う

Dragonboard 410cの技術を利用して、「Turtlebot」という人を追走するロボットのデモンストレーションを行った。人の臀部の動きを観察して、人が歩くスピードに合わせてついていくことができる。例え人が振り向いても、Turtlebotも回ってまた使用者の後ろに追走することができるというのだ。

indiegogo 戦略指導者 Sandy Diao氏

深圳ハッカー組織、柴火空間は深圳でMaker Faireを行う

最後のZaoトーク登壇者は、クラウドファンディング会社「indiegogo」の戦略指導者Sandy Diao氏である。indiegogoが今まで遂げてきた成果を紹介し、特に資金がないスタートアップ会社にとって、indiegogoが資金を集めたり、宣伝したりできる理想的なプラットホームであるとSandy氏は述べた。

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