2016年11月16日から3日間、パシフィコ横浜に開催されているEmbedded Technology/IoT Technology総合技術展で、マイクロコントローラなどの半導体開発・製造企業であるテキサス・インスツルメンツ(以下、TI)は、低消費電力SimpleLink Sub-1GHzワイヤレス・マイコンの開発キットである「CC1310 LaunchPad」を展示していた。
注目すべきポイントは「CC1310 LaunchPad」は、業界で初めてSigfox日本仕様の認証を取得していることだ。先日、京セラコミュニケーションシステムがIoTネットワークSigfoxを日本で展開し、LPWA(Low Power Wide Area)ネットワーク事業へ参入したことをIoTNEWSでも取り上げたが、いよいよ日本でも2017年2月からSigfoxの利用が可能となる。
・京セラ、IoTネットワーク「SIGFOX」を日本で展開し、LPWAネットワーク事業へ参入
Sigfoxはグローバルで利用可能なLPWAネットワークで、免許不要な920MHz帯域を利用して、低価格・省電力・長距離伝送の通信を実現し、既に欧米を中心に24か国で展開されている。
そのSigfoxネットワークとTIの『CC1310 LaunchPad』を使うことで、ワイヤレス・センサIoTデバイス開発各社は、センサーからクラウドへデータを伝送するために必要なコストと作業を大幅に削減でき、かつ、数年間に渡る電池駆動時間や、長距離の通信機能を実現できるという。
Sigfox日本仕様の認証を取得した開発キットのSoC(system-on-chip)SimpleLink 『CC13xx』プラットフォームは、無線通信機能、ARM Cortex-M3マイコン、センサ・コントロール・エンジンと複数のローパワー・モードや32 kBから最大128 kBの容量のフラッシュ・メモリを内蔵しており、アプリケーションに適したサイズの選択を提供している。
『CC1310』ソリューションとSigfoxネットワークの組み合わせは、ビル・オートメーション、ホーム・オートメーションやファクトリ・オートメーション、 スマート・メーター、農業や畜産向けセンサ、資産管理、スマート・シティをはじめとした幅広いIoTアプリケーションに対応するということだ。
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