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富士通、歩行移動しながら自律的にネットワークを構築するIoT向けアドホック無線通信装置を販売開始

富士通株式会社は、920MHz帯無線を使い、BLEセンサー対応の無線通信装置として、歩行移動しながらでも自律的にネットワークを構築できる機能を搭載したIoT向けアドホック無線通信装置「FUJITSU Network Edgiot(エジオット) AHシリーズ」(以下、AHシリーズ)と、「AHシリーズ」で収集したデータをクラウドへと中継するゲートウェイ装置「FUJITSU Network Edgiot GW1100」(以下、GW1100)を開発し、本日5月8日より提供を開始した。

これらの製品を、クラウド型のIoTデータ活用基盤サービス「FUJITSU Cloud Service K5 IoT Platform」(以下、K5 IoT Platform)を組み合わせたIoT向け無線システムとして提供していくという。「AHシリーズ」は、LTEや3Gなどのモバイル通信を用いずに920MHz帯無線で広範なネットワーク(注1)を構築できるため、トンネルや地下などの電波環境が不安定な作業現場でも安定したデータ収集が可能。また、モバイル通信を使用する従来の方式と比べ、システム導入と通信にかかるコストを約35%削減(注2)できるとしている。

近年、工事現場やビル設備メンテナンスなどの作業現場では、ウェアラブルセンサーなどでの普及が進むBLEセンサーを活用して、作業員の位置情報や生体情報、周囲の環境や設備の振動などのデータを収集し、その分析結果から安全対策の強化や作業効率化を図る取り組みが加速している。

BLEセンサーの通信距離は約10メートルと短いため、通信距離内の携帯電話やゲートウェイ装置を中継させ、LTEや3Gなどのモバイル通信でクラウドにデータを蓄積させるのが一般的。しかし、トンネルや地下などの電波環境の悪い作業現場ではモバイル通信が不安定なのに加え、多数のセンサーを利用する場合は、モバイル通信のコストが増大するといった課題がある。

「AHシリーズ」は、遮蔽物の多い場所でも安定した通信が可能な920MHz帯無線で、マルチホップ通信(注3)による広範なネットワークを構築し、BLEセンサーからのデータを収集することができる。収集されたデータは「AHシリーズ」専用ゲートウェイ装置「GW1100」を介してクラウド型のIoTデータ活用基盤「FUJITSU Cloud Service K5 IoT Platform」へと蓄積される。そのため、顧客はトンネルや地下などの電波環境が悪い作業現場でも安定的にデータを収集し、目的に応じて利活用することが可能になるという。

  1. 歩行移動しながらの作業でも自律的に無線ネットワークを構築
    「AHシリーズ」はスマートフォンほどの大きさで携帯性に優れ、BLEセンサー対応の無線通信装置として、歩行移動しながらでも装置同士が位置関係を常に認識し、自律的に無線ネットワークを構築できる機能を搭載している。そのため、複数の作業員が現場で歩行移動しながら作業をしても、無線通信装置の設置場所を意識することなく、常に安定した無線ネットワークを利用することができる。
  2. モバイル通信を使わずにBLEセンサーのデータを収集することで、システム導入と通信コストを約35%削減
    「AHシリーズ」は、LTEや3Gなどのモバイル通信ではなく、免許不要な無線周波数帯である920MHz帯無線を利用してネットワークを構成し、BLEセンサーからのデータを収集できる。そのため、モバイル通信を使用する従来の方式と比べ、システム導入と通信にかかるコストを約35%削減できまる。
  3. 高信頼で安定した無線ネットワークを構築
    「AHシリーズ」は、920MHz帯を利用してメッシュ型のネットワークを構成する。920MHz帯は、2.4GHz帯などの他の免許不要な無線周波数帯と比較して、遮蔽物を回り込む電波特性に優れており、電波干渉も起こしにくいため、安定した無線ネットワークを構築できる。さらに、装置同士が動作状態を常に監視し、故障などによってネットワークの一部で障害が生じた場合でも、自動的に迂回経路を見つけて通信を継続できるアドホック通信機能を搭載しているため、高い信頼性を確保できる。
富士通、歩行移動しながら自律的にネットワークを構築するIoT向けアドホック無線通信装置を販売開始
FUJITSU Network Edgiot AH1200

販売価格は以下の通り。

  • FUJITSU Network Edgiot AH1100 (親機):35,000円
  • FUJITSU Network Edgiot AH1200 (子機):29,000円
  • FUJITSU Network Edgiot GW1100:38,000円

同システムについては、株式会社 鴻池組と共同で、地下などの電波が届きにくい作業現場での実証実験を行ない、その有効性を確認しているという。

同社は今後もLPWAへの対応を継続的に強化し、顧客のIoTを活用した現場革新を支援していくとしている。

注1 広範なネットワーク:5段階マルチホップ通信により、最大で1.5キロメートルの通信距離を実現。
注2 約35%削減:作業員50名の作業現場を想定した場合の試算値(「AHシリーズ」50台を使用)。
注3 マルチホップ通信:複数の無線端末が、それぞれの隣接する無線端末を経由してデータを伝送していく通信技術のこと。

提供:富士通

【関連リンク】
富士通(FUJITSU)
鴻池組(KONOIKE CONSTRUCTION)

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