ヴイエムウェア、IoTインフラ管理ソリューションを発表

ヴイエムウェア株式会社は、安全性に優れた企業向けのIoTインフラ管理ソリューションであるVMware Pulse IoT Centerを発表した。VMware Pulse IoT Centerにより、IT(Information Technology:情報技術)担当者とOT(Operational Technology:IT以外の運用技術)担当者は、自社のIoT向けインフラとそれを構成する“モノ”をコントロールできるようになるという。

ヴイエムウェアが新たに提供するIoT向け製品として最初のソリューションとなるVMware Pulse IoT Centerにより、ユーザはエッジからクラウドに至るまで、IoTプロジェクトのより効率的な管理、運用、拡張、保護が可能になるとしている。

ガートナーでは、2020年までに実施されるIoTプロジェクトの90%で、何らかのIoTゲートウェイが利用されると予測している。またIDCによると、全世界でIoTに接続されるエンドポイントの数は、2015年末時点の121億から2020年には300億以上にまで増加する見込みだという。このように、企業でのIoTの活用がますます進むなか、IoTインフラやそこから生み出されるデータを管理、監視、保護するためのシンプルなアプローチが求められている。

VMware Pulse IoT Centerにより、企業のIoTインフラとさまざまな種類の“モノ”の管理を簡素化し、環境全体を一元管理できるようになるという。同ソリューションを活用することで、インフラの信頼性が向上し、異常が発生する前にプロアクティブな対応が可能。また、IoTプロジェクトの展開や拡張を効率化することで、IoT投資の回収の高速化を支援する。さらに、“モノ”、エッジ、ネットワーク、アプリケーションなどの構成要素全体に対してセキュリティを提供することで、IoTインフラやデータへのアクセスの保護をさらに強化できるとしている。

企業向けIoTに特化したVMware Pulse IoT Centerでは、デバイス管理のためにはVMware AirWatch、インフラの監視やトラブルシューティングのためにはVMware vRealize Operationsといったように両製品が提供する既存かつ実績あるテクノロジーを活用している。そして、IT担当者とOT担当者の両方の複雑かつ固有のIoTに関するニーズを満たすと同時に、幅広いエッジ システムやインターネット接続デバイスに対応しているという。

VMware Pulse IoT Centerは、導入が容易なオンプレミス型のソリューション、またはクラウド サービス(as a Service)の両方の形式で提供される予定で、現在、自動車、エンターテインメント、リテール バンキング、医療、製造などの顧客向けにプライベート ベータ版が提供されている。

VMware Pulse IoT Centerの導入効果は以下の通り。

  • 管理範囲の拡大:インターネットに接続されている“モノ”の管理の複雑性を軽減。
    ・さまざまなIoT向けエッジ システム、インターネット接続デバイス、アプリケーションを単一のコンソールから簡単に追加、管理、監視、保護
    ・異なるハードウェア、OS、通信プロトコルを備えた異機種混在環境のエッジシステムとインターネット接続デバイス間で相互運用が可能
    ・高度かつ柔軟なルール エンジンにより、“モノ”の無線通信(OTA)によるアップデートや変更に関して、対象となるシステム、場所、時期を定義して追跡
  • 運用のスマート化:“モノ”の状態を正確かつリアルタイムに可視化し、異常発生前の対応能力を向上。
    ・リアルタイムなインフラ分析と監視
    ・すべてのエッジ システム、インターネット接続デバイス、およびそれらの相関関係(状態、場所、依存関係など)の可視化に加え、IoTユース ケースのグループ化
    ・KPIや評価基準、アラート、アクションの定義
  • 保護の強化:“モノ”、エッジ、ネットワーク、アプリケーションなどIoTインフラ全体を保護。
    ・VMware NSXをアドオンとして活用することで、データ ポイントからアプリケーションまでのトンネルを構築し、脅威にさらされるデータを最小限に抑制
    ・セキュリティ上の脅威にさらされた場合にいつでもデバイスからデータを削除可能
    ・ファームウェアやセキュリティ パッチを常に最新の状態に保つことができるとともに、統合ポリシーエンジンを通じてソフトウェアを無線通信でアップグレード可能
  • イノベーションの加速:IoTの導入と拡張を効率化/高速化。
    ・すべてのデバイスに対応した単一の管理ツールによって、IoTユース ケースの展開を簡素化
    ・シンプルなデバイスの追加や稼働時間外のアップデートなど、IoTのメリット実現までの期間を短縮
    ・エッジからクラウドに至るまでのソフトウェア ライフサイクル管理において、適切な“モノ”に、適切なタイミングで、適切な情報を動的に提供

顧客がリアルタイムに情報を収集し、よりスマートにビジネス上の意思決定を行うためには、ネットワークのエッジ(例:自動車、リモートのオイルポンプ、製造現場、または製造現場の空調設備など)の重要なデータを安全に転送、分析する必要がある。

Dell EMCでは、Dell Edge Gateways用の企業向け管理/監視の推奨ソリューションとして、VMware Pulse IoT Centerを提供する予定で、これにより、顧客は単一のツールですべてのIoTデバイスを簡単に管理できるようになる。Dell Technologiesの提供する幅広いIoTインフラにより、エッジから基幹システム、そしてクラウドに至るまで、顧客のデジタル変革を支援するという。

VMware Pulse IoT Centerは2017年中に提供開始予定。価格やライセンスに関する情報は一般提供開始時に発表。VMware Pulse IoT Centerは、ヴイエムウェアならびにパートナ各社から個別ソリューションとして提供、またはDell EMCやその他のパートナの製品と組み合わせたバンドル製品としてパートナから提供される予定としている。

【関連リンク】
ヴイエムウェア(VMware)
ガートナー(Gartner)
IDC Japan
Dell EMC

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