IDC、サーバーの所有から利用へのシフトに関する国内ユーザー動向調査結果を発表

企業:

【概要】
■事業環境の違いによって、外部サービスの利用へ向けた取り組みに差異
■コスト最適化を目的としたパブリッククラウドサービスの利用では、レガシーマイグレーションが鍵
■所有から利用へのシフトを検討する際は、自社を取り巻く事業環境を踏まえた上で、パブリッククラウドサービスへの適性を考慮すべき

 

IT専門調査会社 IDC Japan 株式会社は、国内サーバー市場におけるユーザー動向調査結果を発表した。

これによると、国内のユーザー企業において、サーバーの所有から利用へのシフトが進んでいるものの、その実態は事業環境の違いによって異なるとIDCでは考察している。なお、所有とは企業の自社所有を表し、利用とは外部サービスの利用を表す。

 

同調査では、サーバーを含むITインフラ予算の変遷について、国内企業2社から開示を受け、インタビュー調査によって深く掘り下げている。

この結果によると、調査対象企業はITインフラのコスト最適化のため、自社所有から外部サービスの活用へ向けた取り組みを過去3年間、進めていた。

また、インタビュー時点で採用していた主なITインフラはそれぞれ異なっていた。具体的には、自社所有のオンプレミスプライベートクラウドと、サービスプロバイダーによって提供されるデディケイテッドプライベートクラウドサービス(DPC)であった。

 

オンプレミスプライベートクラウドやDPCは、パブリッククラウドサービスとは異なる特徴を持っている。

オンプレミスプライベートクラウドやDPCには、x86サーバーだけではなく、メインフレームなどのプロプライエタリーなサーバーも利用できる柔軟性がある。

また、サーバーを専有しているので処理性能を把握しやすく、サーバーの移行や新たなワークロードの試行時も安定運用しやすいため、IT部門にとって魅力的な選択肢になっている。

その反面、ITインフラを専有することにより、リソースの柔軟な拡張性/縮小性が制限される。リソースの柔軟な拡張性/縮小性が制限されることにより、事業環境の変化に合わせたコストの最適化は困難になる。

 

一方で、パブリッククラウドサービスでは、メインフレームなどのプロプライエタリーなサーバーを利用できない。

そのため、コスト最適化を目的としたパブリッククラウドサービスへの全面的な移行の阻害要因になり得る。つまり、コスト最適化を目的としたパブリッククラウドサービスへの移行の前段階として、レガシーマイグレーションを進める必要がある。

なお、レガシーマイグレーションとはメインフレームからノンプロプライエタリーなサーバーへ移行することを表している。

 

IDC Japan エンタープライズインフラストラクチャ マーケットアナリストの加藤 慎也は「IT部門は、ITインフラのパブリッククラウドサービスへの適性を高めていくべきである。ユーザー企業とサービスプロバイダーの間で、サーバー1 台を運用するに当たってのコストの差は今後も広がり、パブリッククラウドサービスの利用によるコスト削減効果は高まっていくとみている。そのため、ユー ザー企業はクラウドサービスの動向を把握し、自社の事業環境に合わせた、適切なITインフラを選べるように準備していくことが求められる」と述べている。

 

・レポート概要はこちら 2015年 国内サーバー市場 ユーザー動向調査:所有から利用へのシフト

 

<参考資料>
国内クラウド向けサーバー市場 セグメント別 出荷台数比率、2014年
IDC、サーバーの所有から利用へのシフトに関する国内ユーザー動向調査結果を発表
『国内サーバー市場のダイナミクス 2014年の実績と2015年~2019年の予測:クラウド化の進展』(J15260105、2015年6月発行)からの引用データに基づく

 

【関連リンク】
IDC Japan 株式会社

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