IDC、AR/VRヘッドセットの2021年世界出荷台数は合計6,711万台と予測

【概要】
■2021年の世界AR/VRヘッドセット出荷台数は合計6,711万台と予測
■2016年~2021年の世界ヘッドセット出荷台数の年間平均成長率、ARは172.9%、VRは48.7%の高成長と予測
■日本国内の2021年合計出荷台数は105万台、いずれも高成長を見込む

IT専門調査会社 IDC Japan 株式会社は、AR(Augmented Reality)/VR(Virtual Reality)ヘッドセットの2021年までの世界/国内出荷台数予測を発表した。

IDCが発行した最新の「Worldwide Quarterly Augmented and Virtual Reality Headset Tracker」の予測による と、2016年にはAR/VR合計で1,000万台弱であったヘッドセットの出荷台数は、2021年には1億台をわずかに下回る程度までに成長すると見込まれ、2016年~2021年の年間平均成長率(CAGR:Compound Annual Growth Rate)は57.7%と著しいペースでの市場拡大が期待されている。

デバイスでは、VRヘッドセットが市場を牽引しており、さらに、このカテゴリーの中では、値段の最も手頃なスクリーンレスタイプ(スマートフォンをヘッドセットにはめ込み駆動するタイプ)がリードを保っている。2016年の下半期はPlayStation VR、HTC Vive、及びOculus Riftという3大商品が市場の立ち上がりに寄与した。

「今後6~18ヶ月はPCベンダーがMicrosoftと共にVRマーケットを刺激すると同時にワイヤレスタイプのVRヘッドセットが市場に登場するため、VR市場もさらに活況を呈するだろう」「PCのハードウェア要件が下がり、ヘッドセットの価格が下がることで、VRは今後より一層多くの人にとって手が届きやすいものになるだろう。そしてモーショントラッキングと手の動きをトラッキングする技術の導入により、デジタル仮想世界と現実との境界線は今よりも曖昧なものになるだろう」とIDC Mobile Device Tracker等でシニアリサーチアナリストを務めるジテシュ・ウブラニ氏は述べている。

専用デバイスという点では、ARはVRより少し遅れての市場展開が続くことになるとみられる。これはARがVRよりも重要性において劣るということではなく、ARが現在は市場形成期にあることによるものといえる。IDCではAR/VR市場を量的に主導するのは今後もVRであると考えているが、ARは産業に対して、より大きなインパクトを持つと考えられている。一般消費者は専用デバイスよりもスマートフォン、あるいはタブレットを通じて最初のAR体験をすることになる可能性が高く、昨今、Appleより発表されたARKitの導入はそれを裏付けているという。

IDCは専用ARヘッドセットがビジネス用途で広い採用機会の可能性を持つと考えている。ヘルスケア、製造、フィールドサービスワーカー、デザインなどの垂直市場の周辺では、その関心の規模は大きく、巨額の投資が行われている。これをサポートする製品は数多く存在し、いくつかは市販されているが、ほとんどが一般消費者をターゲットとしないベンダーにより開発され、投入された製品だ。

「ARとVRの両者を同一の平面で揃えて眺めると、ARのフィールドの方がより広いものであるのは明らかである」とWorldwide Quarterly Augmented and Virtual Reality Headset Tracker プログラム・バイス・プレジデントのライアン・レイス氏は述べている。

「MicrosoftやEpson、Intel、Meta、ODG及びDAQRIといったベンダーは既にリアルタイムでの動作を要求される商用プロジェクト向けに開発されたデバイスを提供しており、特筆すべきROIを実現している。これらの企業は、類似のデバイスを投入しているか、または投入の準備が整っている他の企業に先行しているといっていいだろう。そして我々は、今後5年間で産業における雇用のあり方が根底から覆されるほどの大変化を目にすることになると考えている。そしてARヘッドセット市場はコンシューマー向けよりも専用開発品によるビジネス向けの方が大きい市場であると考えられる。今後5年間に出荷されるARヘッドセットのうち、ビジネス向けはその80%強を占めることになるとIDCでは予測している」と述べている。

また、「Worldwide Quarterly Augmented and Virtual Reality Headset Tracker」では日本国内のAR/VRヘッドセットの出荷予測も提供している。同Trackerでは、国内市場における2021年の出荷台数を105万台と予測。ARヘッドセットはビジネス利用を中心に2021年は8万台の出荷と予測されており、2016年~2021年のCAGRは62.1%を見込んでいる。また、VRヘッドセットはコンシューマーの利用が今後も堅調で、2021年は97万台の出荷と予測され、2016年~2021年のCAGRは54.5%を見込んでいるという。

「比較的ハイエンドなケーブル型が主導する日本のVRマーケットはコンシューマー市場との親和性もあり、今後は価格の低廉化が期待されるため、国内市場は世界とほぼ同水準での成長が期待される」とIDC Japan PC,携帯端末&クライアントソリューションのシニアマーケットアナリストである菅原 啓氏はコメントしている。

さらに「その一方、ARのビジネス利用は少数の先行利用事例が脚光を浴びる段階にとどまっており、今後の成長見込みも世界と比べ見劣りする。業務の現場におけるデジタルトランスフォーメーション(DX)を進めるためにも、視覚デバイスとして重要な役割を果たすARヘッドセットのビジネス領域での活用が多くの場面で期待される」と述べている。

・レポート概要はこちら 2017年 国内VR機器市場動向: 機会損失に苦しむハイエンドモデル市場と 国内市場立ち上がりの遅れ

<参考資料>
1.世界AR/VRヘッドセット 用途別出荷台数 2016年の実績/2021年の予測/2016年~2021年の年間平均成長率(CAGR)予測
IDC、AR/VRヘッドセットの2021年世界出荷台数は合計6,711万台と予測

2.国内AR/VRヘッドセット出荷台数 2016年の実績/2021年の予測/2016年~2021年の年間平均成長率(CAGR)予測
IDC、AR/VRヘッドセットの2021年世界出荷台数は合計6,711万台と予測

【関連リンク】
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