PALとソラミツ、ブロックチェーンを活用したリアルタイム在庫管理システムの開発を着手

株式会社PALと、ソラミツ株式会社は、ブロックチェーン技術分散型台帳技術を活用して、物流在庫情報をリアルタイムで管理・連携可能なシステムインフラ構築に向けた開発に着手した。

物流センターにおける在庫管理は、日々大きく変動する在庫情報を正確に把握しきれていない実体が存在しているという。システム入力・処理間違い、又は、ヒューマンエラー等により、実際の在庫と、システム上の在庫データに食い違いが生じることが多々ある。その為、棚卸しを実施する度に、在庫差異が明らかとなり、大手企業の場合、数億円規模の不良資産として損失を計上するケースや、また、在庫差異が生じたことで、販売機会ロスにつながったりしているという。

そこで、PALとソラミツは、いつでも正確な在庫情報を取得し、そして、日々の在庫情報を荷主等へ連携可能なブロックチェーンシステムの開発に取り組んでいる。システムの特徴は以下の通り。

  1. 正確な在庫情報を自動で取得するシステム
    在庫情報の取得は、RFIDを用いた位置特定ソリューションを応用。高精度な位置特定を実現する先端通信技術を活用し、移動しながらRFIDタグのデータ読み取りが可能な仕組み。

    RFID:ICタグ電磁波によるデータ通信技術。読み取りリーダーが、ICタグの位置情報を読み取る。
    棚と荷物へICタグを貼り付け、AGV(Automatic Guided Vehicle:無人搬送車)やドローンにリーダーを搭載して、自動運転中にタグを検出。そのデータを解析し、実在庫のデータを作成・特定する仕組みとなっており、ほぼ100の在庫精度が出ているという。在庫情報が毎日更新されることで実在庫が日々認証されるため、在庫棚卸が不要となり、棚卸しにかかるコストがゼロとなる。

  2. ブロックチェーンを活用しリアルタイムで在庫情報を連携するシステム
    正確な在庫情報は、ブロックチェーンを活用し、荷主や3PL事業者へリアルタイムで連携可能。また、在庫情報のみならず、出荷情報や、配送データ等もシームレスに連携される。

ブロックチェーン分散型台帳技術は、仮想通貨Bitcoinに代表される分散型アプリケーションの基盤となる技術であり、ブロックチェーンにより仮想通貨やデジタルアセットの生成や送受信などをネットワーク上で安全に実行可能となる。ネットワーク上で実行された取引は、ネットワークに参加するすべての人がアクセス可能な共有台帳に記録され、データを高度に冗長化でき、かつ、セキュアで強固なシステム構築が可能となる。

ブロックチェーンは、ソラミツが提供する「Hyperledger Iroha(以下、いろは)」を活用し、リアルタイム連携可能なシステムインフラの構築に取り組むという。

「いろは」は、Hyperledgerプロジェクトにおいて、世界で3番目に採択されたブロックチェーン・フレームワーク。デジタル化されたデータアセットを簡単に管理でき、IoTデバイスに組み込みやすい点、また、非常に高いレスポンスやパフォーマンスを実現するアプリケーション構築が可能である点が特徴となっている。その為、「いろは」を活用することで、在庫情報管理、デジタル決済、契約管理、サプライチェーン・マネジメントなど様々なユースケースへの対応が可能となる。

在庫情報のデータ連携をブロックチェーンを活用することで、以下のような効果が期待されるという。

  • 正確な在庫情報を日々確認することが可能となる。
  • ブロックチェーンの分散技術によって情報の改ざんリスクが少ないため高い信用性を担保することが可能となる。
  • 在庫移動や所有権の移転情報が、瞬時に連携される。
  • 所有権移転に伴う決済をデジタル通貨でも行えるようになるため決済が瞬時、簡素化される。

物流センターは、これ迄アナログで管理され、データ連携が困難な状況にあったが、今回開発に取り組むブロックチェーンの活用により、在庫情報をリアルタイムで特定・連携することが可能となり、また、新たな決済・資金調達手段の提供へと発展が可能となるとした。

【関連リンク】
パル(PAL)
ソラミツ(Soramitsu)
Hyperledger Iroha(いろは)

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