パナソニック、コネクテッドカーとビッグデータを活用したITSソリューションの最新技術を出展~ITS世界会議ボルドー2015~

パナソニック株式会社は2015年10月5日(月)から9日(金)にかけて、フランスのボルドーで開催された「ITS世界会議ボルドー2015」において、コネクテッドカーならびにビッグデータを活用したITS(高度道路交通システム)の最新ソリューションを出展した。

400を超える自動車メーカーやサプライヤーが参加した会場で、パナソニックは両カテゴリにおける製品と技術を紹介した。

 

■パナソニックの車載デバイス&インフラソリューション

パナソニックは、車載デバイスやシステムから、住宅や道路などにおけるインフラまで、広範なソリューションをトータルに提供できる数少ないメーカーの一つだ。同社はその強みを活かし、「快適・安全・環境」をコンセプトにITS事業に取り組んでいる。

 

■自動車産業のトレンド

この展示会を主催しているERTICO – ITSヨーロッパは、これからの業界指針として「より安全・スマートでクリーンなモビリティ」を掲げており、これは、運転者により多くの情報を提供する、クルマによる環境負荷を削減する、交通事故を撲滅するといった目標につながっていくものだ。

フロスト&サリバン社のリサーチアナリスト、キャシー・ブラウン氏はレポート「欧州における先進運転支援システム(ADAS)市場の分析」の中で、現在業界で大きな関心を集めているテーマとして、車両安全と運転者の快適性向上の二つを挙げている。

「法制化の進展、そしてコスト効率の良いクルマの増加に伴って、欧州のADAS市場は安全と快適性の両立を目指す、という新たなフェーズに入りつつある」と同レポートにある通り、業界ではこのテーマが事業などの評価軸の中心となっている。

また、各企業も様々な手段を講じて、将来的な技術も見据えたこれらの最新ニーズをキャッチしようとしている。

 

■先進運転支援システム(ADAS)におけるパナソニックの技術開発

パナソニックはカメラやセンサー、画像処理における技術優位性を、ADASの技術開発にも活かしている。同社のミリ波レーダーシステムは他車や歩行者の位置を0.1秒以下で検出でき、路車間通信を通して運転者に情報を伝える。

また、交差点における事故を防ぐ79GHzインフラレーダー(※)は高精度で広い範囲をカバー可能。複数の歩行者や他の車両を識別できる高い分離性能を持ち、広い探知視野角に、夜間や雪・霧などの悪条件下でも複数の対象を見分ける高精度な検知性能を誇っている。

さらに、これからの運転支援システムのキーテクノロジーになるのがV2X無線通信だ。車車間通信(V2V)、路車間通信(V2I)、歩車間通信(V2P)を実現するこの技術は、危険な状況が差し迫った際、運転者に警告を出すことで交通事故の抑止を図る。

車両の周囲の状況を認識して運転者をサポートする高性能歩行者検知システムは、ディープラーニングによって歩行者の行動特性を認識。車載カメラの検知アルゴリズムが事故のリスクを予測する。

※同研究開発は、戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)における総務省委託研究開発「ICTを活用した次世代ITS」のうち「インフラレーダーシステム技術の開発」による成果の一環だ。SIPの”自動走行システム”についてはこちらのサイトを参照のこと。

 

欧州におけるADAS事業推進-フィコサ・インターナショナル S.A.(以下、フィコサ社)との提携

パナソニックはフィコサ社との資本業務提携によって電子ミラー事業に進出。ADASの事業ポートフォリオをさらに拡げていく。スペインに本社を置くフィコサ社はグローバルサプライヤー。電子ミラーでの協業を通じて両社は、次世代コックピットシステムの核となるテーマ、快適性・安全性におけるたゆみない進化をさらに加速させる。

「ITS世界会議ボルドー2015」のコネクテッドカーのコーナーで、パナソニックはカメラとミラーディスプレイから成るインテリジェント・リアモニターシステムを展示した。ミラーモードでは通常のバックミラー同様の映像を表示し、カメラモニターモードではリアカメラとサイドカメラの映像を表示し、死角を無くすことができる。

 

■コネクテッドカーへのハッキングを監視

自動車へのネットワーク通信機能の搭載・普及に伴い、自動車がハッカーによる攻撃を受けるリスクも増加してきている。

車載ネットワークを守るセキュリティ技術の開発でリードするパナソニックは、車載ネットワークを流れる悪意ある制御コマンドを無効化できるセキュリティECU(電子制御ユニット)の開発を発表した。

セキュリティECUは、ドライバーの予期しない加速やハンドル操作のような異常動作につながる不正コマンドを検知し、無効化することで、ドライバーをハッカーの攻撃から守る。

 

■ITS分野におけるビッグデータ活用

ITSビッグデータソリューションのコーナーでは、パナソニックはその幅広い活用可能性を訴求した。

BtoB向けの物流プローブ情報ソリューションでは、GPSと共に車載されたスポット通信(DSRC)機能の活用によって、物流事業者のマネージャーはよりわかりやすい車両モニタリングができ、道路管理者はより簡単に道路状況を把握することができるようになる。

またBtoC向けには、観光地で、安全・安心かつ、便利で楽しい、快適な移動ソリューションを提供する”ワンダー・トリップシステム”を用意。個人認証技術で、あらゆる場所ですべてのドライバーをサポートする。さらに、スマートフォンやウェアラブルデバイス経由で運行情報を統合し、コミュニケーションとコンテンツのカスタマイズも可能にする。

車載分野でトータルソリューションを提供できる数少ない企業の一社として、パナソニックはその豊富なソリューションで、より安全・快適で環境にやさしい「A Better Life, A Better World」を目指していく。

 

【関連リンク】
パナソニック株式会社
ITS世界会議ボルドー2015
ITS Japan

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