NEC、自社生産拠点においてIoT活用の実証実験を開始~工場見える化や収集データの分析・活用によりQCDを強化~

NECは、無線通信機器や放送機器などを生産するNECネットワークプロダクツ株式会社の本社工場(所在地:福島県福島市)において、IoTを活用した実証実験を本年10月から開始した。
また、NECプラットフォームズ株式会社でホームルータや組込み機器などを生産する掛川事業所(所在地:静岡県掛川市)においても、IoTを活用した実証実験を今年度中に開始する。

具体的な実証内容としては、経営者・工場管理者・現場の各階層でのタイムリーかつ適切な意思決定を支援するため、複数工場の生産ラインにおける品質や稼働状況など人・設備・モノに関する情報のリアルタイムかつ一元的な見える化に取り組む。
また、「物体指紋認証技術」を用いたプリント基板の個体識別、カメラ映像からの異常作業の自動検出など、収集データの分析・活用にも取り組む。

NECは今回の実証実験の結果を踏まえ、2016年度以降にIoT活用標準システムの構築および各生産拠点への展開を推進することで、生産効率の従来比30%向上を実現し、グローバルでのQCD競争力強化を図る。
あわせて、今回の実証実験で得た知見を、IoTを活用した次世代ものづくりを支えるソリューション「NEC Industrial IoT」の各ソリューションに反映・提供することで、日本の製造業の競争力強化に貢献する。

 

今回の主な実証実験の内容は以下のとおり。

  1. 複数工場の情報のリアルタイムかつ一元的な見える化
    複数工場の各生産ラインにおける品質(不良率)、稼働状況(生産時間・点検時間など)、作業員の作業内容、使用電力量、設備(修理内容・プロセス状態・加工状態など)、治具(使用回数・修理内容など)、材料(消費期限)など、人・設備・モノに関する情報を電子化・収集し、リアルタイムかつ一元的に見える化。
    また、経営者には生産マップ見直しや工場進出など経営判断に必要なサマリ情報、工場管理者にはライン別稼働率・負荷見込みなど工場運営に必要な生産概況、現場層には現場改善に必要な詳細情報、と階層に応じた見える化画面を用意。サプライチェーンやパートナー企業がグローバルに拡大する中、各々が必要な情報の容易な把握を可能とすることで、タイムリーかつ適切な意思決定を支援。
  2. 収集データの分析・活用
    • NEC独自の「物体指紋認証技術」(注1)を活用し、プリント基板の個体管理を実施。個々のプリント基板の側面をカメラで撮影し、物体指紋を取得・認証することで、バーコードやRFIDタグを貼付することなく容易にトレーサビリティを実現。
    • NECの人工知能ソフトウェア「NEC Advanced Analytics – RAPID機械学習」(注2)を活用し、装置組立ラインのカメラ映像から作業員の異常作業をリアルタイムに自動検出。不良発生リスクをその場で検出・手直しすると共に、作業改善・作業者教育を行うことで、品質向上を実現。
    • NEC独自のビッグデータ分析技術を活用し、プレス機に取り付けたセンサの情報からプレス品質や金型の摩耗状態を予測。適切なタイミングでの保守による品質安定化を実現。

なお、NECは今回の取り組みを、NECグループが開催する「C&Cユーザーフォーラム&iEXPO2015」(会期:11/12(木)~13(金)、会場:東京国際フォーラム)にて紹介する。

NECグループは、「2015中期経営計画」のもと、安全・安心・効率・公平という社会価値を提供する「社会ソリューション事業」をグローバルに推進している。同社は、先進ICTや知見を融合し、人々がより明るく豊かに生きる、効率的で洗練された社会を実現していく。

 

(注1)人間の目では判別が困難な、工業製品・部品の表面に自然発生する微細な紋様(物体指紋)を汎用カメラで撮影し、事前に登録した紋様の画像と照合することで、製品の個体を瞬時・高精度に識別する技術。

(注2)高精度な画像認識やデータ関連性の分析を行う人工知能技術の一つであるディープラーニング技術を搭載したソフトウェア。手本となるデータから着眼点を自動で設定し、簡単にデータの分類・検知・推薦などの高精度な判断を実現。

 

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