NECは次世代無線通信規格5Gに関する新たな事業コンセプト”5G. A Future Beyond Imagination.”を策定した。
現在、あらゆる産業で進展するデジタルトランスフォーメーション(以下 DX)により、産業構造や企業の収益構造は大きく変わりつつある。各企業はこの変化に対応するため、新たなビジネスモデルやサービスの創出を通じて、これまでにない顧客体験の提供や競争力の獲得を図り、ビジネスの差異化を目指している。
今後、超高速・超低遅延・多接続といった特長を有する5Gの実用化により、多数のIoT機器がモバイルネットワークに同時につながり、より多くの情報をリアルタイムにやり取りすることが可能になると予測される。
また、集まった膨大な情報を的確に分析し、新たな価値を創出するため、AIの活用が重要となってくるだろう。
NECは、5Gと自らが保有するAIやIoTなどのデジタル技術を組み合わせたICTを活用し、様々な産業・企業の情報をつなぐことで、新たなビジネスモデルやサービスの共創に取り組む。これにより、5G時代における通信事業者や企業・団体のDXを加速させる。
1. ソーシャルトランスフォーメーション
高度なICTの活用によりDXが進展する中、通信事業者や企業はビジネスモデルの変革が求められている。
NECは、通信事業者や企業に必要なモノ、コトを「つなげる」ことでビジネスモデルやワークスタイルの変革を促進するとともに、新たなサービスの共創により通信事業者や企業の利益拡大、豊かな社会の実現に貢献していく。
2. オペレーショントランスフォーメーション
ネットワークを活用するサービスの多様化により、サイバー攻撃などの脅威からデータを保護するための運用や、多様化したサービスの要件にそれぞれ合わせた運用が必要となる。
通信事業者やサービス事業者における複雑化する運用の効率化や品質の改善、コストの削減を実現するため、NECは経営システムやIT・ネットワーク・サービスに関するノウハウと高度なICTの活用により運用の自律化を促進し、経営システムやサービス・設備の運用プロセスを簡素化する。
これにより、新たな収益源の創出に向けたサービスの迅速な立ち上げや、組織・役割・産業の垣根を越えた運用の変革に貢献していく。
3. ネットワークトランスフォーメーション
5G時代のネットワークは、5G無線技術をはじめとする最適なアクセス技術の適用やエッジコンピューティングの活用など、DXの進展により生まれる多様なサービスに適応可能なネットワークに変革させることが求められている。
NECは、通信事業者が5G時代の様々なサービスに求められる要件に柔軟に対応可能なネットワークを提供するため、既存ネットワークとの共存・マイグレーションやリアルタイム・リモート・セキュアなネットワークの構築に貢献していく。
NECは同事業コンセプトに基づき、約1,000人の要員で5G時代に向けた共創活動やソリューションの企画・具現化を推進し、今後さらに体制を強化していく方針だ。
【関連リンク】
・日本電気(NEC)
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技術・科学系ライター。修士(応用化学)。石油メーカー勤務を経て、2017年よりライターとして活動。科学雑誌などにも寄稿している。