日本ナショナルインスツルメンツ、過酷な試験装置や屋外環境にも対応するデータ収集用デバイス「FieldDAQ」を発表

日本ナショナルインスツルメンツ株式会社(以下、日本NI)は本日、堅牢性の高いデータ収集用デバイス「FieldDAQ」を発表した。過酷な分散環境での利用に適した、高精度な同期機能が特長だ。

自動車や航空機、産業用機器に代表される、複雑な電気機械システムの高度化が進んでいる。このような状況下では、検証試験をより厳密に行うことで、新しい流れに取り残されないようにする必要がある。

特に、先進運転支援などの新しい機能が次々と実現されている自動車業界では、行政レベルでの規格策定が進められ、顧客からの期待も高まっていることもあり、より厳しいテスト要件が突きつけられることになる。

そうした要求に応えてシステムの安全性、信頼性、品質を確保するためには、テスト中に正確なデータを収集することが不可欠だ。

このような状況に対応するために、テスト技術者は、ノイズの影響を受けやすい集中型の計測システムから、分散型の計測ノードへと移行しようとしている。つまり、できるだけセンサの近くに、デジタル化と信号調節の機能を配置しようということだ。

しかし、計測システムの形態として分散化を進めると新たな課題が生まれる。例えば、データ収集用のデバイスが置かれる環境が従来よりも厳しさを増すほか、システム全体で同期をとった状態でデータを収集できる必要が出てきたり、スケーリングや統合をシームレスに行う必要が出てくることが考えられる。

FieldDAQは、NIのデータ収集デバイスの中で最も堅牢性に優れた製品だ。非常に厳しい条件下で動作する試験装置や、雨、みぞれ、雪、泥などに晒される屋外の環境でも、信頼性の高いデータを正確に収集することができる。

-40~85℃の環境でも動作でき、100gの衝撃と10gの振動に耐えられる。FieldDAQの中で最も堅牢なものは防塵/防水規格であるIP67に対応している。

FieldDAQは、ソフトウェアで構成できる、カスタマイズ可能なハードウェアプラットフォームとソフトウェアプラットフォームをベースとして構築されている。

また、FieldDAQはオープンで拡張が可能なソリューションだ。これを利用することにより、テスト技術者は、製品の設計サイクルに応じたテストを行うことができる。さらには、テストにかかるコストを削減することも可能になる。

FieldDAQは、Ethernet規格の拡張版であるIEEE 802.1 TSN(Time Sensitive Networking)に対応。そのため、分散型のデータ収集ノードで構成されるネットワーク全体で、高い同期性能を得ることができる。

余計な配線や複雑なプログラミングは不要。FieldDAQは、産業用コントローラや、「CompactDAQ」、「CompactRIO」と並び、TSNに対応するNIの製品ラインアップを拡充するものだ。

また、TSNに対応していることから、Bosch Rexroth社、B&R Industrial Automation社、Schneider Electric社など、産業用I/O製品や制御製品の大手ベンダーが提供するTSN対応のソリューションとも組み合わせて使用することができる。

ラインナップは以下の通りだ(税別価格)。

  • 温度入力デバイス (258,000円~)
  • 電圧入力デバイス (405,000円~)
  • 歪み/ブリッジ入力デバイス (552,000円~)

【関連リンク】
「FieldDAQ」製品紹介ページ

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