Wi-Fi HaLow(IEEE 802.11ah)は、1kmを超える長距離通信、低消費電力、そして壁や障害物を回り込む優れた透過性を特長とするWi-Fi規格だ。
従来のWi-Fiでは届かなかったエリアをカバーしつつ、LPWANでは難しかったIPベースの通信とWPA3の堅牢なセキュリティを標準でサポートするため、産業用IoTへの活用が期待されている。
このWi-Fi規格の導入を推進するべく、ゲートワークスは、産業用M.2 Wi-FiのHaLowカードである「GW16159」をリリースした。この高性能無線機は、モースマイクロの主要SoCであるMM6108を内蔵したサイレックスのSX-SDMAHモジュールを搭載している。
また、ゲートワークスは、市場投入期間を短縮するため、Wi-Fi HaLow評価およびプロトタイピング用のプラットフォームである「GW11056開発者キット」をリリースした。
このキットを使用することで、産業オートメーション、遠隔監視、センサーネットワーク、モバイルロボットなどの実環境テストを行うことができる。
加えて両社は、サイレックス・テクノロジー株式会社と共に、スマート工場、交通システム、エネルギーインフラにおいて、安全・低消費電力・長距離Wi-Fiを実現するエコシステムを構築するとしている。
モースマイクロCEOのマイケル・デニル氏は、「当社のMM6108 SoCは、産業グレードの長距離性能を発揮できることに特化して設計されている。ゲートワークス社およびサイレックス・テクノロジー社との協業により、Wi-Fi HaLowの導入を簡素化する強力なエコシステムが構築された。私達は共同で、従来のWi-Fiではカバーできなかった領域に信頼性の高い接続環境を提供していく」と述べている。
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