アライドテレシス株式会社は、統合ネットワーク管理ソフトウェア「AT-Vista Manager EX」「AT-VST-VRT」「VST-APLシリーズ」および、RADIUSサーバ「AT-RADgate」の新バージョンをリリースし、同社のウェブサイトから当該ファームウェアのダウンロードサービスの提供を開始した。
Vista Managerシリーズは、 LAN・WAN、有線・無線といったさまざまなネットワークを可視化し、一元管理を可能とする統合ネットワーク管理ソフトウェアだ。
オンプレミスやクラウドからの管理に対応しているほか、同社開発の各ソリューションと連携することで、同社製のスイッチやルータ、無線LANアクセスポイントに加え、他社製のネットワーク機器やIoT機器も含めて管理することができる。
一方「AT-RADgate」は、ユーザ認証プロトコルであるRADIUSの認証サーバーだ。IETF標準規格に準拠した一般的なRADIUSサーバ機能に加え、同社のネットワーク製品と組み合わせて利用することにより、管理下のネットワークに接続されるクライアントの高度な制御が可能となる。
今回のバージョンアップにより、Vista Managerシリーズに外部アプリケーションと連携可能なAPIインターフェースを実装した。これは、アライドテレシス製品のAPIをTAPパートナー各社向けに提供するもので、NETCONFやRESTCONFなどの標準プロトコルを利用し、ネットワークインフラと外部システムを統合できる新たなソリューション開発を支援する。
また、メール通知に関する機能を拡張し、ネットワークの異常や重要イベントをチャットツールやコラボレーションプラットフォームなどに自動メール通知することが可能となる。
さらに、ネットワーク運用に関連する外部のWebサービスや管理画面のURLを組織共通のブックマークとして、Vista Managerシリーズで登録・管理できるようになった。
例えば、クラウドサービスの管理ポータル、ライセンス管理サイト、社内申請システムなど、日常的に利用するWebページを一元化でき、複数の運用管理者が同じブックマークからアクセスすることが可能だ。
加えて、今回のバージョンより、無線LANに接続されているノートPCやタブレットなどのワイヤレスクライアントの接続状況の可視化が可能となった。
無線LAN環境を管理する画面に「Client Status」が追加され、各クライアントの接続状態に加え、OSバージョンやホスト名、IPアドレスなどが可視化される。なお、クライアントごとの情報入力および、CSVファイルを用いてのインポートが可能だ。
AWCプラグインで管理している無線LANアクセスポイントでは、現在接続中のクライアントだけでなく、過去に接続履歴があったクライアントの情報も確認でき、接続履歴の保存も可能となった。
他にも、シングルチャンネル方式で異なるモデルのAP混在が可能になったほか、同社独自のシングルチャンネル方式無線LANソリューション「AWC-CB」機能において、「AT-TQ6702e GEN2、AT-TQ6602 GEN2、AT-TQ6702 GEN2の混在構成がサポートされるようになった。
一方「AT-RADgate」は、新たにLDAP連携機能をサポートし、ユーザ情報管理システムと連携可能となったことで、認証管理の一元化と効率化を支援する。
また、認証プロトコルとしてEAP-TLSおよびEAP-TTLSを追加サポートし、より高度なセキュリティ対策を講じることが可能となった。
さらに、RADIUS Proxy機能にも対応。複数のRADIUSサーバ間で認証要求を中継し、システムの冗長性やスケーラビリティを向上させる。
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