積水ハウス株式会社と株式会社シンク・ネイチャーは、積水ハウスの生物多様性の取り組み「5本の樹」計画および、シンク・ネイチャーの生物多様性ビッグデータを活用して、庭における生物多様性保全効果を最大化できる樹木等を提案する社内ツール「生物多様性可視化提案ツール」を、2024年6月に共同開発した。
積水ハウスでは、顧客への住宅設計時に担当者が、独自の庭づくりの庭木提案ガイドブック(庭木セレクトブック)から植栽樹種を選択して提案している。
今回共同開発された「生物多様性可視化提案ツール」では、積水ハウスの庭木セレクトブックの樹種データが収録されており、シンク・ネイチャーの生物多様性ビッグデータを活用して、建築地で、生物多様性保全効果の高い最適な樹種の組み合わせを抽出、設計段階での生物多様性保全効果の可視化を実現する。
設計担当者は、効果が高い植栽樹種の組み合わせリストから生物多様性保全効果の科学的なエビデンスの取れた提案が可能となる。

今後は、顧客への提案時における社内ツールとして活用し、積水ハウス住宅の建築予定地で、設計段階から生物多様性保全効果を可視化した植栽提案を行う計画だ。
利用方法は、積水ハウスの社員が、PC、iPadなどの端末画面から、建築地の住所と樹種数を入力すると、生物多様性保全効果の高い樹種の組み合わせ上位10組が表示される。
また、評価につながる3点(樹種組み合わせ、呼べる鳥、チョウ)が出力され、樹種の組み合わせの効果として、生物多様性保全効果を可視化する。

なお、積水ハウスの従前の提案と比較したところ、約2.6倍の効果が見込まれたのだという。
積水ハウスは現在、1都3県(東京都、埼玉県、千葉県、神奈川県)で試験運用を開始して効果を検証し、今後の全国導入を目指すとしている。
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