西松建設、熱中症発生を未然に検知するLPWAウェアラブル機器を全建設現場に導入

厚生労働省は、2025年6月より職場の熱中症対策を罰則付きで義務化した。建設現場における熱中症の発症は非常に多く、その対策は喫緊の課題となっている。

こうした中、西松建設株式会社は、Biodata Bank株式会社と共同開発した、通信機能付き熱中症対策ウェアラブルデバイス「Sigfoxカナリア」を、2025年6月より全国の西松建設の建設現場へ導入した。

西松建設はこれまでにも、建設現場の熱中症発生を削減するため、従来型の熱中症対策ウェアラブル機器の導入をはじめ、作業場でのWBGT値の計測管理や熱中症対策ハウスの設置などの施策を実施してきた。

しかし、通信機能がないウェアラブル機器は着用者本人への通知に限られ、通信機能があってもスマートフォンとの連携や頻繁な充電作業が必要な機器は、建設現場での運用において課題があったのだという。

そこで、Biodata Bankが提供する、深部体温推定技術により熱中症発生を未然に検知するウェアラブル機器「カナリア」に、LPWA(省電力広域)ネットワーク「Sigfox」の通信機能を付加した「Sigfoxカナリア」を開発した。

「Sigfoxカナリア」は、Sigfoxネットワークを通じて直接データを送信するため、着用者個人のスマートフォンとの連携が不要で屋外従事者の状態をリアルタイムに把握・監視することができるものだ。

西松建設、熱中症発生を未然に検知するLPWAウェアラブル機器を全建設現場に導入
「Sigfoxカナリア」の概要を表したイメージ図

また、低消費電力設計により、利用期間中の充電が不要なほか、機器に記載されたQRコードを読み取ることで着用者の情報を登録でき、管理者への通知設定も一括して情報登録できる点が特徴だ。

なお、2024年夏季に、実証機500台を西松建設の施工中の20現場において実証試験を実施したところ、着用者の体調管理を管理者がフォローする機能が付加できたことで、対象者の熱中症発生件数ゼロ(深部体温起因)を達成したのだという。

将来的には建設業界だけでなく、暑熱環境下での作業がある他業界へ「Sigfoxカナリア」の普及を進めていくとしている。

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