大日本印刷株式会社(以下、DNP)は、遠隔地の状況を映像でリアルタイムかつセキュアに確認できる「リモート監視機能」を開発した。そして、DNP独自の画像処理解析技術やセキュリティ技術とカメラを組み合わせた「DNPセキュア監視サービス」のひとつとして提供を開始した。
リモート監視機能は、遠隔地に設置したカメラの映像を閲覧端末で確認できる機能で、屋外で利用可能なネットワークカメラ、LTEゲートウェー、およびカメラや映像データを保護するソフトウェアVPN(管理サーバーと各機器に組み込まれるクライアントソフトウェア)で構成されている。
既存のセンサー等で問題を検知した際、DNP独自のVPN技術で保護されて通信される映像データによって現場の状況を確認できる。また、映像データをクラウド上のサーバーに保存しないため、不特定多数の人が映り込む公共の場の監視にも利用できる。リモート監視機能の主な特長は次の通り。
- 個人情報の取り扱いがシンプル
- ネットワーク配線は不要で、電源1つのみで利用可能
- 導入後の運用負荷を軽減
- 映像データのセキュリティ対策を確保
映像データをクラウド上のサーバーに保管せずに閲覧端末で直接確認できるため、個人情報の管理を外部に委託する必要がなく、情報セキュリティポリシーが厳しい企業でもスムーズに導入できる。
カメラはLTEによるインターネット回線を利用するため、LANなどのネットワーク配線は不要である。また、電源1本で稼働することができる。
ネットワークカメラがフリーズ(機能停止)しても、ゲートウェーが自動復旧機能を備えているため、復旧作業などの運用負荷を軽減できる。
DNP Multi-Peer VPNにより、カメラの映像データを暗号化して伝送するほか、インターネット経由でのカメラへの不正アクセスやマルウェア感染を防ぐ。
従来では、例えば鉄道の踏切で問題が発生した場合、現場の状況確認に手間と時間がかかるという課題があり、監視カメラの映像に不特定多数の人が映りこむため、個人情報保護およびセキュリティの観点から、他社が管理するクラウド環境に映像データがアップロードされるサービスは導入が困難だった。
しかし、DNPが今回開発したリモート監視機能を利用すれば、自社内で個人情報保護およびセキュリティ対策を行い、遠隔操作で現場の状況を確認できるため、迅速な初動対応が可能になるという。このほか、建築現場やインフラ・物流施設、教育現場など、現地の状況をリアルタイムかつセキュアに確認したい場面での利用に適している。
なお、初期設定費用は800,000円、月額利用料1セットあたり13,000円からである。
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