NECプラットフォームズ株式会社は、医療・介護関係事業者と、在宅患者を高度なセキュリティで安心・安全につなぐ遠隔診療システムプラットフォームの提供を開始する。同プラットフォームは、医療機関へ遠隔診療(オンライン診療)を行うためのシステムを提供するICTサービス事業者に対して、専用のプライベートクラウド環境を構築し、専用回線、専用端末を含めた遠隔診療システムを、初期導入コストが不要な月額利用モデルにて提供するものである。
遠隔診療の実施にあたっては、医療・介護関係事業者側と患者側の環境、管理サーバ、ネットワークを含めた情報セキュリティの確保など技術的安全管理対策のほか、人的・物理的・組織的な安全管理対策を総合的に実施する必要がある。それには多くのコストや準備期間を要するが、同プラットフォームを活用することで、これらの課題を解決し、遠隔診療システムを容易に開始することができる。主な特長は以下の通り。
- 遠隔診療システムプラットフォームを月額利用モデルで提供
- 顔認証による利用者のなりすまし防止
- 専用端末による不正アクセス・不正使用の防止
- 専用クラウドサーバ利用によるセキュリティ強化
- 専用回線利用によるセキュリティ強化
- システム構築から保守サービスまでワンストップで対応
NECの顔認証技術により、利用者のなりすましを防止する。特に医師が利用する端末は、医師の顔画像を出荷時にプリセットすることにより、登録した医師以外は使用できない。
USBメモリや無線LAN接続などの制限も出荷時にプリセットされ、不正アクセス、ウィルス感染、データ抜き取りを防止する。(制限内容は顧客の要求に応じて調整可能)
万全のセキュリティ対策を施したNECデータセンター内に、事業者単位の専用プライベートクラウド環境を構築する。データ暗号化により内部からの情報流出を防ぎ、アクセス制御や統合監視によってデータベースを保護する。
一般のモバイルサービス環境とは物理的に切り離された閉域網で通信を行うため、インターネットに潜む脅威やトラフィックの影響を受けず、高セキュリティで快適な接続を実現できる。
専用端末、専用回線のデリバリー、システム構築に加え、ハードウェアの運用をサポートするコールセンターや修理を含む保守サービスまでワンストップで対応可能だ。
なお、同プラットフォームを先行導入し、一部共同開発を行った一般社団法人がん哲学外来の在宅患者向けオンライン診療システム「リモケア」は、今年4月に受付を開始、9月には本格サービスが開始されるという。
NECプラットフォームズは、同プラットフォームを今後3年間で専用端末10万台、専用回線10万回線、提供する計画だ。
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