多くの企業にクラウド利用が広がるなかで、用途に応じて複数のクラウドサービスやオンプレミスを使い分けるマルチクラウド/ハイブリッドクラウドのニーズが高まっている。
株式会社インターネットイニシアティブ(以下、IIJ)は、Amazon Web Services(AWS)を活用したシステムの導入計画支援から設計、構築、移行、運用までを統合的に行う「IIJクラウドインテグレーションソリューション for AWS」を提供開始した。
同ソリューションの詳しい機能は以下の通り。
導入計画支援
事前検証(PoC)の実施から構築・移行計画の立案、運用計画を支援する。導入効果を最大化するため「AWS Well-Architected フレームワーク」を活用し、ベストプラクティスに沿ってシステム構成と導入計画を立案する。利用料金は300,000円~/1プロジェクトである。
インテグレーション
IIJがこれまでクラウド基盤でのシステム導入やSI事業で培った知見をもとに、IIJの閉域ネットワークサービスや運用管理サービスなど各種サービスを組み合わせて顧客に適したAWSシステムを構築する。クラウド利用のガバナンス実現のためにAWSのマネージドサービス(AWS CloudTrail、Amazon GuardDuty)を標準で設定して提供する。
Webシステム一式構築の場合の参考価格として、開発/本番環境のWebサーバ、データベース、ロードバランサ構築、および監視設定する場合の利用料金は580,000円~である。
移行作業
オンプレミス環境からAWSへのシステム移行を支援し、移行計画立案から手順作成、移行作業の実施までを行う。AWSの移行ツール「CloudEndure Migration」を活用して実施する「ベーシックプラン」と、移行全体の管理をしながら状況にあった移行方法を選択して移行作業を実施する「エンタープライズプラン」の2つのプランから選択できる。さらに、クラウドリソースの見直しやコスト最適化など、移行後のフォローを行う「アフターケアパック」も用意している。
利用料金は、1プロジェクトあたり980,000円~である。
運用管理
AWSの監視ツール「Amazon CloudWatch」など各種AWSサービスのマネジメント・ガバナンス設定、セキュリティ設定を代行する。利用料金は125,000円~である。ただし、AWSサービス(Amazon CloudWatch、AWS CloudTrail、Amazon GuardDutyなど)設定代行のみ。
また、同ソリューションの提供と同時に、IIJでは2020年2月に業務提携したソニービズネットワークス株式会社のAWS運用支援ツール「マネージドクラウドポータル」をIIJの統合運用管理サービス(※)に組み込んだ「IIJ統合運用管理サービス AWSクラウドポータル」も合わせて提供を開始する。
同ポータルはAWSの運用支援ツールで、Amazon EC2の稼働状態モニタリング、スナップショットやイメージバックアップなどのスケジュール実行、ネットワーク管理、構成管理などの機能を有し、AWS独自のマネージドコンソールの扱いに慣れない運用管理者でも使用できる管理・運用支援ツールである。IIJが事前にセットアップして引き渡す設定代行も可能だ。
また、同ソリューションの運用管理機能と同ポータルを組み合わせることで、バックアップジョブの自動化や構成管理が可能だ。なお、IIJ統合運用管理サービスでは、オンプレミスや他社クラウドの統合管理をサポートしており、他システムを含めた運用を一元化できる。
同ポータルの利用料金として、初期費用は50,000円(税抜)、月額費用は55,000円(税抜)で、設定代行には別途120,000円が発生する。
※ IIJ統合運用管理サービス:各種クラウドサービスやオンプレミスのシステムを統合的に運用管理するサービスで、マルチクラウド運用の煩雑さによる運用の負荷を自動化により軽減する。
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