株式会社アットマークテクノは、エッジAI処理に対応したNPU(Neural Processing Unit)搭載のCPUボード「Armadillo-X2」を開発した。
「Armadillo-X2」は、NXPセミコンダクターズ製アプリケーションプロセッサ「i.MX 8M Plus」を搭載し、エッジAI処理に対応したCPUボードだ。
NPUによる高速なAI処理だけでなく、GPUによる画面表示やH.264等のビデオエンコーダ・デコーダ処理も可能だ。
新たな特長として、ソフトウェア開発環境「Flutter(フラッター)」に対応したこと、動作確認済みの産業用タッチモニタを用意したことによりGUI付きの産業機器をすぐに開発できること、Armadillo Base OS採用により長期に渡って運用する機器にも適用できることなどが挙げられている。
開発セットは税込39,600円で、2023年2月に発売される予定だ。
また、発売開始に先立ち、パシフィコ横浜にて開催される「EdgeTech+ 2022」のアットマークテクノブースにて、AIによる処理結果をFlutterアプリケーションで表示する「Armadillo-X2」のデモンストレーション展示が行われる予定だ。
「Armadillo-X2」の主な特長
「Flutter」に対応
Flutterは、Googleによって開発されているオープンソースのソフトウェア開発環境で、単一のコードからAndroid、iOSなどのスマートフォン環境だけでなく、LinuxやWindowsなどのPC環境向けにもアプリケーション開発することができる。
また、Flutterは商用利用しやすいソフトウェアライセンス形態であることも特長だ。
「Armadillo-X2」を活用することで、Flutterを活用する開発者は、Armadilloに対しても同様に開発を行うことが可能となる。
産業用タッチモニタで動作確認済み
ADLINK社製のオープンフレーム産業用タッチモニタ「OM Series」と接続動作検証がされており、Flutterと組み合わせてGUI付きの産業機器を開発することが可能。

「OM Series」は10.1型/15.6型/21.5型サイズのLCDパネル(16:9)がラインアップされ、静電容量タッチパネルによる操作をサポートしている。「Armadillo-X2」とLCDパネルとの接続はHDMI、タッチパネルとの接続はUSBで行われる。
「Armadillo Base OS」を搭載
コンテナアーキテクチャを採用したLinuxベースのコンパクトなOS「Armadillo Base OS」を搭載。コンテナ化したアプリケーションを追加することができるセキュアなアーキテクチャで、ソフトウェアアップデートの仕組みも標準提供されているため、長期に運用するIoTシステムに適している。
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