日清紡マイクロデバイス、効率的な電力制御をする産業機器向けLDOボルテージレギュレータを発売

日清紡マイクロデバイス株式会社は、低消費電流かつ低電圧出力の民生機器・産業機器向けLDOボルテージレギュレータ「NR1620シリーズ」を発売した。

LDOボルテージレギュレータは、電子機器に安定した低電圧を供給するために使われる電子部品だ。

「NR1620シリーズ」は、150mAのLDOボルテージレギュレータとしては少ない0.4μAの消費電流で、0.4Vの低出力電圧を可能にしている。

日清紡マイクロデバイス、効率的な電力制御をする産業機器向けLDOボルテージレギュレータを発売
左:温度変化による自己消費電流の推移 右:NR1620の負荷電流に対するドロップアウト電圧(V_DO)の推移

そのため、ウェアラブル機器やリチウムイオン電池を使用する機器など、低消費かつ長時間駆動が必要なシステムの電源に適している。

また、機器起動時の高い電流を抑制する機能も搭載しているため、後段デバイスの電源入力に制約がある場合も制御を容易にする。

出力コンデンサ(COUT)へのチャージ電流(ICHG)と負荷電流(ILOAD)の和である起動時突入電流(IRUSH)を、起動時電流制限値(ILIMRISE, Typ.75mA)で制限する。              

日清紡マイクロデバイス、効率的な電力制御をする産業機器向けLDOボルテージレギュレータを発売
出力電圧起動時の具体例。電源が入るとき(VENが有効になる時)の出力電圧(VOUT)と入力電流(IN)の時間的変化が示されている。

さらに、電力を効率的に制御するNMOSパワートランジスタは、電源入力端子(VIN)から独立したバイアス電源入力端子(VBIAS)で駆動するため、電源からの電力をより効率的に後段デバイスへ供給することができる。

VIN入力電圧は0.6VからVBIASまで対応可能で、出力電圧は0.4Vから1.2Vまで0.1V刻みで対応しているため、後段デバイスが要求する様々な電圧を正確に供給することができる。加えて、製品をオフにした際に後段容量をディスチャージ(放電)する機能の有無を選択可能だ。

製品のパッケージは、面積と放熱性のバランスを取った「DFN1212-6-GK」(トップ画右)と、汎用的なサイズの「SOT-23-5-DC」(トップ画左)の2種類が用意されており、用途に応じて選べるようになっている。なお、「SOT-23-5-DC」は2024年5月からの受注を予定している。

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