NFCは、消費者が製品を購入する前にその真正性を安全かつ簡単に確認する方法を提供し、ブランドの信頼獲得と偽造品対策を強化する近距離無線通信技術だ。
この対策の一環として、EUでは2027年までにデジタル製品パスポート(以下、DPP)の義務化を予定している。
こうした中、NXP Semiconductorsは、新たにType 4のセキュア・コネクテッドNFCタグ「NTAG X DNA」を発表した。
「NTAG X DNA」は、16KBの高密度メモリと高速データレートのSecure Unique NFC(SUN)認証を活かし、製品やデバイスの真正性を検証するNFCタグだ。
偽造を防止し、製品の構成、由来、ライフサイクルに関する重要な情報のデジタル記録が含まれるDPP要件を満たすように設計されており、I2CまたはNFC経由でモバイル機器から他のデバイスへセキュアにデータを転送することができる。
また、ISO/IEC 14443-4に準拠しており、NFCとI2Cの両インターフェースに対応している。
MCUと直接接続することで、デバイスのフル診断に対応し、NFC対応モバイル機器を使ってクラウドからのサポートも利用できる。
さらに、コモン・クライテリア「EAL 6+」認証を取得したセキュリティを備えており、公開鍵基盤(PKI)ベースの非対称暗号と認証をサポートしている。
加えて、NXPのEdgeLock 2GOサービスによって、UIDと証明書の配信と追加証明書の生成にも対応しているとのことだ。
利用用途としては、医療、スマート・ホーム、モバイル・ゲーミング・アクセサリやペリフェラル、産業用アプリケーションなどが挙げられている。
NXPのNFC IoTセキュリティ担当のシニア・ダイレクタであるAlasdair Ross氏は、「セキュア・コネクテッドNFCタグは、ワンタップでデバイス情報の取得、認証、オンボーディングを可能にするデュアル・インターフェース機能により、消費者体験を向上させる。
NXPのEdgeLock 2GO認証情報配信サービスに対応したNTAG X DNAは、すべてのNFCモバイル機器と互換性があり、高いセキュリティ認証を実現する。」とコメントしている。
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